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事務職転職・就職を成功に導く!おすすめ資格と活かし方 

事務員の女性

事務職に就職・転職する場合、資格があると有利になるのでしょうか。
事務職に必要な資格にはどのようなものがあるのでしょうか。

この記事ではキャリアアップにつながる資格の例や活用方法についてご紹介します。

事務職の魅力とは?資格があると有利になるってホント?

まずは事務職はどのような仕事なのかを押さえましょう。

事務職の仕事内容と魅力

事務職と一口にいっても、その仕事内容は多種多様です。代表的なものとしては、以下のような職種が挙げられます。

一般事務

一般企業において書類作成やファイリング、電話・メール対応、来客対応など、オフィス内の幅広い業務を行います。

事務所内でデスクワークを中心にこなすため、転勤が少なく、比較的残業が少ない職場も多いことから、ワークライフバランスを重視する方や主婦・育休明けの方にも人気があります。

医療事務

病院やクリニック、歯科医院などで、受付やカルテ管理、診療報酬の請求業務などを担当します。
医療保険の知識が必要とされるため、専門的な資格や知識、経験が強みになります。

詳しい仕事内容については、以下の記事でご紹介しています。
あこがれの医療事務で働こう!内定につながる志望動機の書き方

調剤薬局事務

調剤薬局において処方箋の受付、薬剤の数量確認、レセプト作成などを行います。
医療事務同様、医療保険や薬剤知識があると業務に活かせるため、資格取得による専門性が評価されることが多いです。

以下の記事で仕事内容をさらに詳しくご紹介しています。
調剤薬局事務とは?未経験OK?必要な資格や年収も解説!

会計事務所スタッフ

税理士や公認会計士の補助として、仕訳入力や書類チェック、税務申告書の作成サポートなどを行います。
簿記や会計の基礎知識が求められるため、関連資格を持っていると採用時に優遇される可能性があります。

事務職全般に共通して必要とされるスキルには、パソコン操作(Word・Excelなど)、書類作成能力、コミュニケーションスキルなどがあります。
加えて、企業や職場の規模・業種によって求められる専門知識や資格が異なるのが事務職の特徴です。

事務職全般の仕事内容や求められるスキルについては、以下の記事も参考になります。
人気の事務職とはどんな仕事?仕事内容、やりがい、押さえておきたい役立つ資格を紹介

資格があれば事務職への就職・転職は有利になる?

結論から言えば、資格を持っている人は未経験でも就職・転職で有利になる可能性はあります。
事務職は募集枠が多い一方、応募者数も多いため、採用担当者が候補者を選ぶ際に、何かしらの資格や実務経験が判断材料の一つとなります。

特に資格を保有している場合、以下のようなメリットが得られるでしょう。

資格がスキルの裏付けになる

例えば、簿記検定を取得していると会計知識があると評価されます。

「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」を取得すれば、WordやExcelといったツール操作に一定以上のスキルがあることを証明できます。

経験が浅くても、あるいは未経験でも、資格があることで実力をアピールできるのが魅力です。

未経験でも学ぶ意欲を示せる

事務職の仕事はハードルが低いというイメージもあるかもしれませんが、実際には専門用語やシステムの使い方について把握する必要があり、作業に正確さが求められます。
そのため、常に自分で学んでいく必要があります。

応募段階で資格を保有していれば、未経験であっても「自分で積極的に学ぶ姿勢」が評価されるでしょう。

おすすめの事務系資格一覧と徹底比較

ここでは、「事務職未経験者に最適な資格」と「専門職への就職・転職に有利な資格」をそれぞれご紹介します。
勉強時間や受験費用の目安、難易度などもあわせて解説しますので、ご自身の状況や目標に合った資格を選びましょう。

※以下は2025年4月時点の情報です。必ずご自身で最新情報をご確認ください。

未経験者に最適な資格一覧

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

  • 概要: WordやExcel、PowerPointなど、マイクロソフト製オフィスソフトの操作スキルを認定する資格。
  • 勉強時間の目安: 1科目につき約20~40時間ほど(個人差あり)。
  • 受験費用: 1科目につき約10,000~12,000円程度。
  • メリット: 事務職で必須となるパソコン操作能力を証明できる。世界的に認知度が高い資格。
  • 難易度: 一般レベルなら比較的やさしいが、Expertレベルはやや難しい。

日商簿記3級

  • 概要: 簿記の基礎知識を証明する資格で、会計や経理の入り口となる。日商簿記の中でも3級は初級レベル。
  • 勉強時間の目安: 2~3ヶ月で60~100時間程度。
  • 受験費用: 3級は3,300円。
  • メリット: 会計事務所や経理、一般企業でも活かせる基礎知識。会計関連の業務に強い興味があるなら、まずは3級から取得を目指すとよい。
  • 難易度: きちんと勉強すれば合格は難しくないが、専門用語や簿記の考え方に慣れる必要がある。

ITパスポート

  • 概要: ITの基礎知識を証明する国家資格。情報セキュリティやネットワーク、経営戦略など幅広い分野をカバー。
  • 勉強時間の目安: 50~100時間程度。
  • 受験費用: 7,500円(税込)。CBT方式を採用し、全国各地で随時受験可能。
  • メリット: 企業のIT化が進む中、情報リテラシーの証明に有効。事務作業にもICTを活用する機会が増えており、未経験でもITの基礎知識があると評価されやすい。
  • 難易度: 基礎的な内容中心で、IT初心者でも取り組みやすい。

専門職への就職・転職に有利な資格

医療事務

  • 概要: 病院やクリニックでの受付、会計、レセプト業務に必要な知識を学ぶ。資格名称は民間資格で複数存在し、「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)」などが代表例。
  • 勉強時間の目安: 通信講座やスクールで数ヶ月~半年程度が一般的。
  • 受験費用: 5,000~10,000円程度(講座費用は別途)。
  • メリット: 医療機関で働くうえでの専門知識を身につけられる。特に医療業界は慢性的な人手不足で、女性の活躍が多い分野。
  • 難易度: 学習内容は広範囲だが、基本をしっかり押さえれば合格可能。

調剤薬局事務

  • 概要: 調剤薬局での受付や処方箋に基づくレセプト作成などに必要な知識を学ぶ。医療事務と同様、民間資格としてさまざまな団体が資格試験を実施。
  • 勉強時間の目安: 通信講座などで2~4ヶ月が一般的。
  • 受験費用: 5,000~7,000円程度(講座費用は別途)。
  • メリット: 医療事務と似ているが、薬剤や保険点数のより専門的な知識が問われる。調剤薬局事務は未経験OKの求人も多い。
  • 難易度: 医療事務よりもさらに薬剤に関する知識が求められるが、きちんと講座を受講すれば独学でも十分狙えるレベル。

ファイナンシャルプランナー(FP)

  • 概要: 家計管理や保険、税金、不動産など、お金に関する幅広い知識を証明する資格。日本FP協会が実施する「AFP」「CFP」や、国家資格の「ファイナンシャル・プランニング技能士」などがある。
  • 勉強時間の目安: 2級FP技能士なら100~150時間程度の学習が目安。
  • 受験費用: 2級FP技能士の場合、学科5,700円+実技6,000円(日本FP協会の場合)。
  • メリット: 金融業界や保険業界はもちろん、一般企業の経理・総務にも活かせる知識が多い。ライフプランニングなど、個人の資産管理にも役立つ。
  • 難易度: 基礎知識がしっかりしていれば合格可能。ただし、1級FP技能士やCFPになると難易度が上がる。

資格取得後の活かし方とメリット・デメリットとは?

ここからは資格を取得して目指せるキャリアアップの例や、資格を取得するメリット・デメリットについて見ていきましょう。

事務職としてのキャリアアップ事例

資格を取得することで、事務職として以下のようなキャリアアップの道が開けます。

未経験・他職種から事務職に転職する

営業や販売、技術など、他職種から事務職へキャリアチェンジを考えている場合、MOSや簿記などの資格を取得し、PC操作や会計知識を身につけるとよいでしょう。

身につけた知識やスキルをそのまま実務で活かすことができ、求人応募時の自己PRにも活用できます。

一般事務職から専門職にステップアップする

一般事務として働きながら、「日商簿記2級」や「医療事務」などより専門性の高い資格を取得することで、経理や医療事務といった、より専門性が求められるポジションへキャリアチェンジできる可能性が広がります。

育休明けや子育てからの復帰

家事や子育てをしながらでも通信講座やオンライン学習を活用し、医療事務や調剤薬局事務の資格を取得することで、復帰後の職場選びの幅が広がる可能性があります。

資格を取得するメリット・デメリット

資格を取得したとしても、それが必ずしもプラスに働くとは限りません。

最後に、資格取得のメリット・デメリットについて考えてみましょう。

【メリット】

まずは何といっても就職・転職に有利になる点がメリットです。
未経験者でも資格取得により学習意欲や一定のスキルを証明できるため、評価されやすくなります。

一部の企業では資格手当が支給される、昇給・昇格の判断材料として評価されることがあり、資格を取得すれば収入アップも実現するかもしれません。

また、資格を取得することで、経理や医療分野など、専門知識を活かせる職場で活躍するチャンスが増えます。

こうしたポジションに就くことでも待遇アップにつながる可能性があります。
資格を取得したら、面接でしっかりとPRしましょう。

以下の記事では事務職に特化した志望動機の書き方をご紹介しています。
事務職の志望動機の書き方は?ポイントや注意点を例文付きで解説!

【デメリット】

資格取得には、受験費用、講座費用などのコストがかかります。
特に通信講座や専門学校に通う場合、数万円~十万円以上の出費を覚悟しなければなりません。

また、勉強時間も確保する必要があります。働きながら資格勉強をする場合、時間のやりくりに苦労し、場合によってはプライベートの時間も削らなければならないでしょう。

また、取得コストだけでなく、維持費用や更新手続きが必要な資格もあります。
民間資格や一部の国家資格では、継続教育や更新料などが発生する場合があります。

まとめ

未経験から事務職に挑戦したい方や、キャリアアップで新たなフィールドを目指したいという方は、今回ご紹介した資格取得を目指してみるのもいいかもしれません。

資格があれば、面接時にも自信を持ってアピールできるようになります。

まずは自分がやりたい仕事に直結する資格を選び、焦らずコツコツと学習を進めてみましょう。
資格取得とあわせて職務経歴書や志望動機をしっかりブラッシュアップすれば、きっと就職・転職活動を有利に進められるはずです。