今話題のChatGPT。
質問やプロンプト(命令文)を記入すればAIが瞬時に答えてくれますが、そんな便利なChatGPTを就活・転職活動に利用するのはありなのでしょうか?どのような使い方ができるのでしょうか?
この記事ではChatGPTを就活・転職活動に活用するノウハウや注意点をご紹介します。
- 就活・転職活動でChatGPTを使ってもいいかどうか迷われている方
- ChatGPTを活用して就活・転職活動をより効率的に、有利に進めたい方
必見です。
今話題のChatGPT!就活・転職活動で使うのはあり?
結論からいうと就活・転職活動でChatGPTを使うのはありです。
うまく使いこなせば効果的なアピールポイントや表現方法が見つかる、これまでなかった新しい気づきが得られる、履歴書作成や面接対策などにかかる時間や手間を削減できるなど、さまざまなメリットを得られます。
一方で使い方を誤ると採用担当者に悪印象を与えてしまう、得たい情報が得られずかえって手間がかかってしまうといった結果にもなりかねません。
ChatGPTを就活・転職活動で使うなら、後ほどご紹介する注意点を意識して適正な範囲で活用しましょう。
そもそもChatGPTとは
ChatGPTとはアメリカのOpenAI社が2022年に公開したAIチャットシステムです。
ユーザーが質問を投げかければ、AIがインターネット上のデータを活用して瞬時に答えてくれます。
また、プロンプト(命令文)を記載すれば、それに応じて文章や図表、翻訳、プログラムコードを作成してくれます。
非常に精度が高く人と対話をしているような感覚で使えることから、2023年に入ってから日本国内でも注目を集めるようになりました。
前述のとおり文章や図表、プログラムコードの作成、翻訳など、できることが非常に幅広く、仕事や勉強、ちょっとした調べ物にChatGPTを活用されている方も増えてきています。
今でも非常に優秀なChatGPTですが、AIは学習能力があるため今後ますます賢く、高精度になっていくでしょう。
ChatGPTはどのように就活・転職活動に使える?
非常に便利なChatGPTは就活・転職活動でどのように使えるのでしょうか?
ここからは「企業分析」「職務経歴書の作成」「自己PRの作成」「面接対策」というシーンごとに、ChatGPTの活用方法を見ていきましょう。
ChatGPTを就活・転職活動に活用する方法【企業分析編】
まず応募先企業に関する情報をChatGPTに聞くという使い方が挙げられます。
「株式会社○○ってどんな会社?」「株式会社○○の特徴を教えて」といった質問を投げかけることで、事業内容や経営理念、沿革、強みなど、さまざまな情報を教えてくれます。
ただし、よほどの有名企業や大企業でない限りインターネット上の情報が少ないため、十分な回答が得られる可能性は低いです。
「飲食業ではどんなスキルが求められますか?」「技術職にはどんな人が向いていますか?」というように、応募する企業の業種や職種で求められるスキルや特性を聞くのも効果的です。
他にも「市場における○○社の現在の立ち位置と今後の展望について分析してください」「以下の調査項目に関する情報を収集して表にまとめてください」というようにプロンプトを書けば、企業分析レポートを作成してくれます。
ChatGPTを企業分析に活用する方法については、『ChatGPTで企業分析の手間と時間を大幅削減!活用術を大公開』で詳しくご紹介しています。
ChatGPTを就活・転職活動に活用する方法【職務経歴書編】
特に転職活動を行う際にはこれまでの経歴や職務を記した職務経歴書を作成しなければなりませんが、これにもChatGPTは大いに活用可能です。
先ほどもご紹介したように、応募する業種や職種に求められるスキルや特性を聞き、それに合わせて職務経歴書でアピールする内容を考えることで、より採用担当者に好印象を与えられる可能性が高まります。
職務経歴書に記載する文面をChatGPTに考えてもらうという方法もあります。
経歴などの情報を箇条書きで羅列したうえで「以下の情報から職務経歴書に記載する職務要約を作ってください。」というプロンプトを投げかければ、瞬時に文面ができあがります。
他にも「以下の文面を校正してください」というプロンプトを記載して、その下にご自身が作成した文面を記載することで、誤字脱字を修正してくれます。
また、同様に「以下の文面を添削し、改善点をアドバイスしてください」と投げかけることで、作成した文章に対してアドバイスがもらえ、内容をブラッシュアップすることが可能です。
ChatGPTを職務経歴書の作成に活用する詳しい方法は、『使わない手はない?職務経歴書の作成に役立つChatGPTの活用術』にまとめました。
ChatGPTを就活・転職活動に活用する方法【自己PR作成編】
自己PRの作成に関しても応募先の業種や職種に求められるスキルや特性を聞くことで、効果的なPR文の作成ができるようになります。
また、PR文面の作成や、ご自身で作成した文章の校正・添削も可能です。
加えて自己分析の手伝いもしてくれます。
「私は転職活動中です。自己分析の手法を教えてください。」というように自己分析の方法を聞けば、それを教えてくれます。
「○○の仕事をしていた経験があります。これらの経験は転職においてどのように役立つと考えられますか?」というように質問を投げかければ、それに基づいた分析結果を出してくれます。
また、「私に質問して強みや弱み、スキルや能力を分析してください。」というようなプロンプトを入力すれば、AIと対話を通じて自身を分析することも可能です。
ChatGPTを自己PRに活用する方法は『使わない手はない!?転職活動でのChatGPT活用術』、自己分析に活用する方法は『知らなかった自分に出会える?ChatGPTを自己分析に活用する方法4選』でさらに詳しくご紹介しています。
ChatGPTを就活・転職活動に活用する方法【面接対策編】
ChatGPTは面接対策にも大いに役立ちます。
たとえば「あなたは株式会社○○の採用担当者です。中途採用の面接でする質問を10個挙げてください。」というプロンプトを投げかければ、面接で想定される質問を10個挙げてくれます。
「あなたは採用面接を受ける求職者です。以下の質問に対する回答を考えてください。」と記載して下に質問を載せることで、模範解答を作成してくれます。
さらに、AIに模擬面接をしてもらうことも可能です。
「あなたは以下の企業で中途採用を担当しています。私を面接して採用するかどうか判断してください。」と記載し、その下に企業名や募集職種、面接のルール(質問回数など)を記載することで、テキストではありますが模擬面接を受けて回答のブラッシュアップができます。
『模擬面接までしてくれる!?ChatGPTを使った面接対策術』では、ChatGPTを活用した面接対策のノウハウを数多く公開しています。
ChatGPTを就活・転職活動に活用する時の注意事項
就活・転職活動のさまざまなシーンで使えるChatGPTですが、注意点もあります。
以下のことを意識して効果的に活用しましょう。
ChatGPTの回答を鵜呑みにしない
ChatGPTはユーザーが知りたい情報を瞬時にまとめてくれますが、それが必ずしも正しいとは限りません。
ChatGPTはインターネット上の情報を元に回答を作成します。
元の情報が間違っていれば、回答も間違ったものになってしまうのです。
また、履歴書に書く内容や面接で話す内容はご自身や応募先企業の状況に合わせて考える必要があります。
ChatGPTの回答はどうしても一般論になりがちで、必ずしもそれが履歴書や面接で使えるわけではありません。
ChatGPTが作成した回答を鵜呑みにするのではなく、「回答が間違っていないか?」「自分や応募先企業の現状に合っているか?」を確認しましょう。
必ずしも求めている回答が得られるとは限らない
ChatGPTは非常に精度が高いAIチャットシステムですが、それでも100%ご自身が求めている情報や成果物が得られるとは限りません。
なかなか得たい回答が得られない場合は、質問の仕方やプロンプトの書き方を工夫してみましょう。
大切なのはトライ・アンド・エラーです。少し変えるだけでも回答が変わってきます。
質問やプロンプトの書き方は、先ほどご紹介した過去記事も参考にしてみましょう。
ChatGPTの回答を丸々コピーしない
ChatGPTでご自身が求めている回答や成果物が得られたとしても、それを丸々コピーして履歴書などの応募書類に記載するのは控えましょう。
ChatGPTは人が書いたような文章を作ってくれますが、それでも人間が作成したものと比較すると違和感があり、見る人が見ればAIを使ったことがわかってしまいます。
また、履歴書にChatGPTが作成した文章をコピーした場合、面接で受け応えする内容と食い違いが生じることもあります。
ChatGPTをコピーして応募書類を作成したことがバレると、「手抜きをしている」「自分で考えることができない」と採用担当者から思われて、マイナス評価につながりかねません。
ChatGPTが作成した回答や文章は参考程度に留め、必ず履歴書に書く内容や面接で話す内容はご自身で考えるようにしましょう。
まとめ
ChatGPTは非常に精度が高いAIチャットシステムであり、これを就活や転職活動に使わない手はありません。
企業分析、職務経歴書の作成、自己PRの作成、面接対策など、ありとあらゆるシーンで活用できます。
ただし、ChatGPTに頼り切るのはNGです。
情報が正しくない・ご自身や応募先企業の実情に合っていない、文章に違和感が残っている可能性もあります。
履歴書を作成する際、面接対策をする際には、最終的に必ずご自身で考えるのが必須です。
とはいえ、ChatGPTを活用することで就活・転職活動がより効率的に、より有利になる可能性も十分あります。
AIと適度な距離感を保って使いこなしましょう。