
製造業は未経験でもチャレンジしやすく、工業用品の生産から食品の加工まで、さまざまな種類の仕事から自分に合ったものを選べるのが大きな特徴です。
しかし、「製造業の仕事は自分に合っているのだろうか」と不安に感じている人もいるでしょう。
そこで今回は、製造業に向いている人・向いていない人の特徴を詳しく紹介します。
まずは具体的な仕事内容から解説しますので、製造業への理解を深めるのに役立ててください。
製造業の仕事内容
製造業の仕事内容には、次のようなものがあります。
加工
加工とは、素材に手を加えたり、組み立てたりする作業のことです。
具体的には、原材料を加工して乳製品やハム・ソーセージなどの肉製品、冷凍食品などを製造する作業や、熱入れや型取りなどによってネジなどのパーツを作ることなどが「加工」にあたります。
布を織ることも加工の一種です。
組み立て
組み立ては「加工」の次のステップにあたります。
出来上がった加工食品をパッケージ化したり、パーツをはんだづけして製品として仕上げたりするのが主な仕事です。
加工から組み立ての工程は製造業で最も人員が必要な部分で、それらを専門に行うスタッフのことを「ライン工」と呼ぶこともあります。
検査
組み立てが終わった製品は、検査の工程に進みます。
製品が自社の規格を満たしているかどうかや、機械であれば実際に動かしてみて問題ないことを確認します。
また、汚れや傷がないかどうかも、検査の段階で厳しくチェックされます。
梱包
検査をクリアした製品は、販売するために箱詰めが行われます。
製造業の中でも「軽作業」にあたるのが梱包の工程で、体力に自信がない人にもおすすめの仕事です。
出荷
最後は出荷の工程です。
伝票や指示書の内容に沿って製品を集める「ピッキング」を行い、仕分けや検品をして出荷できる状態にします。
製造業に向いている人の特徴

次のような特徴がある人は、製造業の仕事に向いている可能性があります。
一緒にチェックしていきましょう。
ものづくりに興味がある人
ものづくりに興味がある人は、製造業の仕事に就くことがよくあります。
ものの構造や生産の流れを実際の現場で体験できて、最終的に商品として形になることにやりがいを感じられるでしょう。
機械操作が得意な人
工業用の機械に触れることができるのも、製造業ならではの特権です。
機械の操作に抵抗がなく、マニュアルに沿って正しく作業できる人は、製造業に向いています。
チームワークを楽しめる人
製造業は、1人で黙々と作業を進めるイメージがあるかもしれませんが、実はチームで行う仕事も数多くあります。
協調性が高く、周りの人とコミュニケーションを取りながら作業を進められる人は、製造業の現場で重宝されるでしょう。
危険な作業を行う現場では、現場のスタッフ同士で声を掛け合うことが事故やケガの防止につながるため、その点においてもチームワークを楽しめることは重要です。
製造業の仕事に興味を持ったら、下記の記事も参考にしてください。
『【履歴書の書き方ガイド】製造業編|これを押さえればバッチリ!』
製造業に向いていない人の特徴
製造業に向いていない人には、次のような特徴があります。
ただし、これらの特徴に当てはまるからといって製造業の仕事を諦めたほうがよいというわけではありません。
それぞれの対策もあわせて紹介しますので、前向きにとらえましょう。
単純作業が苦手な人
ものづくりの現場では、「ネジを締める」「商品を手に取って箱に詰める」といった単純作業が多くなります。
このような作業が続くことを苦痛に感じる人は、製造業に向いていない可能性があるので注意が必要です。
機械の操作がある仕事やシフト制で配置転換がある仕事など、自分の興味・特性に合った仕事を探すとモチベーションを維持しやすくなります。
自分のペースで働きたい人
製造業では、顧客からの発注内容に合わせて製品を完成させなければなりません。
期限に遅れることは許されないため、「いつまでに・何を・何個作るのか」といった生産計画が厳密に決められています。
自分のペースで働きたい人にとっては、日々の作業内容が細かく決められていることが負担になるかもしれません。
「期限までに終わらせることが難しい」と感じたら、無理をせずに早い段階で現場の責任者に相談することが大切です。
集中力が低いと感じている人
製造業の現場で集中力が欠如すると、ミスや事故が起きる可能性があります。
会社に迷惑をかけてしまうだけでなく、自分の身にも危険が及ぶかもしれません。
特に、加工から組み立ての「ライン」と呼ばれる工程は単純作業が多くなり、集中力が低い人には向いていない可能性があります。
出荷作業は商品のピッキングなどで身体を動かす機会も多いため、集中力が低いと感じている人にもおすすめです。
意外と知らない?製造業のメリット

最後に、意外と知られていない製造業のメリットを紹介します。
未経験でもチャレンジしやすい
製造業の仕事はマニュアルが完備されているため、未経験でもチャレンジしやすいのがメリットです。
先輩に指導してもらいながら学べる研修期間を設けている会社も多いため、イチから専門的なスキルを身につけることもできます。
また、同じ仕事内容を経験している先輩や同僚が数多くいることも、製造業ならではの魅力です。
わからないことを質問しやすいだけでなく、仕事をうまく進めるコツや注意点なども、詳しくレクチャーしてもらえるでしょう。
雇用が安定している
製造業は景気に左右されない一定の需要があるため、雇用が比較的安定しています。
正社員への登用制度を設けている会社もあり、非正規雇用から正規雇用になることで、さらに雇用が安定します。
キャリアパスが幅広い
スキルアップの機会が多いことも、製造業の大きなメリットです。
危険物取扱者や衛生管理者、フォークリフト運転技能者といった専門的な資格の取得にかかる費用を会社が負担する制度もあります。
中長期的な視点で資格を取得していくことで、賃金アップやキャリアアップのチャンスが広がります。
また、近年はAIを用いた業務効率化が進められている現場が多く、AI関連の知識やスキルを持っている人は、新たなポジションに抜擢される可能性もあるでしょう。
まとめ
製造業の仕事は、ものづくりに興味がある人や機械操作が得意な人、チームワークを楽しめる人などに向いています。
一方で、単純作業が苦手な人や自分のペースで働きたい人、集中力が低いと感じている人は、自分の興味や特性に合った仕事内容を選ばないと、継続が難しくなる可能性があります。
「この会社で将来的に何をしたいのか」「どのような自分になりたいのか」というキャリアプランもイメージしながら、製造業の仕事を探してみてください。
気になる求人が見つかったら、製造業の履歴書の書き方や面接のポイントなどをまとめた記事がありますので、あわせてご覧ください。
『【例文付き】製造業の志望動機の書き方ガイド!NGな志望動機の特徴も解説』
『工場で働くための志望動機の作り方!未経験者も安心の成功例付きガイド』