
面接では高確率で長所と短所を聞かれます。
ただ、これらを伝えるだけでは、なかなか採用担当者の心には響きません。
今回は好印象を与える長所・短所の伝え方についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自己分析するコツについては、以下の記事も見てください。
『知らなかった自分に出会える?ChatGPTを自己分析に活用する方法4選』
『就活・転職の選考突破に効く、自己分析のやり方とは?』
面接における長所・短所の重要性
そもそも長所・短所とは何か、なぜ面接で聞かれるのか、といった基本から押さえましょう。
長所・短所とは?
「長所」とは、自分が得意とする分野や強みといったプラス面を指します。
例えば
「協調性がある」
「行動力がある」
「責任感が強い」
など、仕事や集団行動を営むうえでポジティブに働く性格・スキルが挙げられます。
履歴書に長所を書く際の詳しい解説は、以下の記事も見てください。
『ただアピールするだけではダメ!自己PRの長所を書くコツ』
一方、「短所」は苦手としている分野や弱みを指します。
「優柔不断」
「飽きっぽい」
「心配性」
「せっかち」
など、ネガティブに捉えられがちな性格・行動傾向を指すことが多いです。
短所をポジティブに伝えるコツについては、以下の記事も見てください。
『心配性を短所として挙げるのはあり?長所に変換して伝えるコツとは?』
採用担当者は長所・短所で何を見極めようとしている?
採用担当者が長所・短所を質問する理由として、以下のような3つが挙げられます。
応募者の人柄や仕事への姿勢の把握
長所や短所を聞くことで、その人がどのような性格・価値観を持っており、どのように仕事や周囲の人に向き合うのかを推察できます。
自己分析の深さと改善意欲
ただ「〇〇なところが長所(短所)です」と回答だけでなく、具体的なエピソードや、短所を克服する方法から、どれだけ本気で自己分析や努力を行っているのかが伝わります。
会社や職種との相性
企業によって求める人材像は異なります。
事務職であれば、集中力や正確性、丁寧さなどを、営業職であれば、コミュニケーション能力や行動力などが求められるでしょう。
採用担当者は、応募者の長所から、その人が自社の業務に合っているかどうかを判断します。
自分の長所・短所の見つけ方と具体例

「あなたの長所(短所)は?」と聞かれても、すぐに答えられない方もいらっしゃるかもしれません。
ここからはご自身の長所・短所の見つけ方をご紹介します。
長所・短所はどのように見つければいい?
長所・短所を見つける方法はさまざまです。
以下のことを試してみましょう。
過去の振り返り
学生時代の部活やアルバイト経験、これまでに取り組んできたプロジェクトなどを振り返り、「周囲からどのように評価されたか」を思い出しましょう。
例えば、コンビニのアルバイトで店長やお客様から「君は丁寧だね」「ミスが少ないね」と褒められた経験があるなら、「丁寧さ」「正確性」が長所といえるかもしれません。
家族や友人に聞いてみる
自分では気づかない強みや苦手分野を、身近な人が客観的に把握していることがあります。
第三者の視点を取り入れると、新しい発見があるでしょう。
ご家族や友人であれば、的確な意見をくれる可能性が高いです。
模擬面接や自己診断ツールの活用
面接対策講座やキャリアセンターなどで模擬面接を受ける、あるいは市販の自己分析ツールやAIツールを使用し、言語化することも有効です。
むしろ、普段あまり接点がないキャリアコンサルタントや、主観を持たないツール・AIのほうが、先入観なしに分析してくれることもあります。
エピソードを軸に考える
例えば、仕事やアルバイト、社会的な活動のなかで印象深い出来事を思い出し、そこから「自分はいつ、どんな状況で、どのような行動をしたか」という具体的なエピソードを掘り下げていくと、自然と長所・短所が浮かび上がります。
さらに「なぜそう行動したのか」「その結果どうなったのか」をまとめると、採用担当者に伝えやすいでしょう。
よくある長所・短所の例
面接でみなさんがよく挙げる長所・短所は、以下のようなものがあります。
長所の例
- 協調性がある
- 行動力がある
- 責任感が強い
- 集中力が高い
- 柔軟性がある
- 慎重に物事を判断できる
- 明るく社交的
短所の例
- 心配性(慎重すぎる)
- 優柔不断(じっくり考えすぎてしまう)
- 飽きっぽい(新しいことへの興味が高い)
- せっかち(スピード重視)
- マイペース(自分のペースを大事にする)
- 完璧主義(細部までこだわる)
長所と短所は表裏一体です。
例えば「心配性」という短所は、「慎重である」「リスク管理ができる」という長所に言い換えられるでしょう。
伝えるべき長所・短所の選び方のポイント
面接においては、単に長所・短所を挙げるのではなく、応募先に合わせてピックアップすることが大切です。
ここからは長所・短所の選び方について考えましょう。
志望する職種や業界との相性を考える
仮に、軽作業の求人に応募するなら「丁寧さ」「正確性」「集中力」などが企業からの評価に直結しやすい長所といえます。
営業職であれば「協調性がある」「行動力がある」といった長所がアピールポイントとなるでしょう。
まずは志望する業界や職種にどのような資質が求められるのかを把握することが大切です。
相手企業の社風・人材ニーズを理解する
業界や職種に加え、応募先の企業風土や環境についても理解をしておくことが大切です。
面接前に企業研究を行い、求める人物像を把握します。
例えば「チームで協力して作業を進める社風」の企業なら「協調性」や「コミュニケーション能力」が求められるでしょう。
成果主義の職場であれば「責任感」、きっちりとした社風であれば「誠実さ」「正確さ」というように企業によって求められる資質は、全く異なります。
短所は改善策や学びをセットで語れるもの
「短所を伝えるとマイナス評価につながるのでは」と答えるのを躊躇されるかもしれません。
しかし、採用担当者は、短所をどう克服・対処しているのかを知りたいのです。
例えば「心配性」なら、「慎重さを活かし、事前にミスを防ぐチェック体制を作り作業スピードをアップする」といった改善策を伝えると好印象でしょう。
面接で使える具体的な例文とNG回答

ここからは、面接で長所・短所を伝えるポイントを、例文を交えて見ていきましょう。
好印象な具体例
面接で長所・短所を聞かれたとき、単に「協調性があります」「優柔不断なところがあります」といった表面的な回答では、面接官の心には響きません。
大切なのは、“実際の経験やエピソードを交えて伝えること”です。
また、具体的なシチュエーションや行動を示すことで、応募者の人柄や仕事への姿勢がよりリアルに伝わります。
また、短所を話す場合もネガティブになりすぎず、改善の努力や仕事に活かせる視点に言い換えることがポイントです。
たとえば「慎重さがあるため、確認を怠らない」といったように、ポジティブな側面と結びつけることで、面接官にも安心感を与えられます。
以下に、好印象を与える長所・短所の例文を紹介しますので、自分の経験と照らし合わせながら、表現のヒントにしてください。
【長所の例:協調性】
(例文)
私の長所は、チームで協力して目標を達成する際に必要な協調性があることです。大学時代のゼミ活動で、私を含む4人のチームでプレゼン発表を行った際、それぞれの得意分野を把握し、作業を分担するよう提案しました。私自身も率先してコミュニケーションを図り、メンバーが進捗で困っていないか確認することで、全員がモチベーションを維持しながら準備を進められました。その結果、発表当日は大きなトラブルもなく、高評価を得ることができたのです。この協調性を活かして、貴社でもチームの一員として責任感を持って業務に取り組みたいと考えています。
ポイント
「協調性」を具体的なエピソードとセットで説明しており、役割分担や周囲とのコミュニケーションなど、協調性が活きた具体的行動についても言及しています。
「協調性」をより効果的に長所として伝えるコツは、以下の記事も見てください。
『思わず採用したくなる!協調性を長所としてアピールするコツを例文つきで解説!』
【短所の例:優柔不断】
(例文)
私は優柔不断な面があり、判断に時間がかかることがあります。しかし、仕事においては慎重に判断し、ミスを最小限に抑えることができています。軽作業のアルバイトでは、在庫の仕分けやピッキングを行う際、疑問があればすぐに社員に確認し、納品ミスを極力減らすようにしました。慎重な姿勢で確認を怠らなかった結果、大きなトラブルなく作業を終えられ、上司からも「正確な仕事をしてくれる」と評価をいただきました。今後も慎重さを活かしつつ、スピード感が求められる場面では、あらかじめ優先事項を把握し、迅速に判断できるよう努力していきたいです。
ポイント
短所を「慎重さ」などのポジティブ要素に言い換えつつ、改善努力の具体例を示しています。「軽作業のアルバイト」という業務上の事例を通して説得力を高めているのもポイントです。
NG回答の特徴と改善策
長所・短所を伝える際には、以下の点に注意しましょう。
曖昧な回答・抽象的な表現だけで終わる
「私の長所は明るさです。短所は飽きっぽいことです……」とだけ伝えても、改善策や具体的なエピソードがないため、説得力に欠けます。
自分を否定的にしすぎる表現
「短所はコミュニケーションが苦手で周囲に迷惑をかけてしまうことが多いです。
どうすればいいか分かりません」と言われても、採用担当者は困惑するでしょう。
解決策や改善策の話がないと、前向きさが感じられず、マイナス印象につながります。
会社や職種のニーズに全く関係のないアピール
「ゲームが得意」「時間にルーズ」など、仕事に活かせる要素が薄いと、採用担当者は評価がしづらくなります。
「社会人に向いていないのでは」という印象を与えてしまう可能性もあります。
短所をポジティブに伝える言い換えテクニック
前述の通り、長所と短所は表裏一体です。
言い換えテクニックを使うことで、ネガティブな印象を与えず短所を伝えることができます。
言い換えや伝え方について、いくつかの例を見ていきましょう。
優柔不断 → 慎重で正確性が高い・リスク回避能力がある
「私は物事を判断する際、時間をかけることがあります。しかし、その分、ミスやリスクを最小限にできると考えています」
飽きっぽい → 新しいことに積極的・好奇心旺盛
「同じ作業を続けるだけではなく、常に新しいアイデアや改善点を探すのが得意です」
せっかち → スピード感を大事にできる・行動力がある
「一度やると決めたらすぐに行動に移すため、目標達成までの時間を短縮することができます」
心配性 → 慎重に準備できる・事前対策が得意
「不安を感じやすい分、リスクに備えて早めに情報を集めたり、対策を立てたりする姿勢を心がけています」
マイペース → 自分のペースを守り、集中力を維持できる
「周囲に流されるのではなく、常に自分のゴールを明確にして行動を進められるので、成果を出しやすいと感じています」
まとめ
人には誰しも長所と短所があります。
しかし、見方を変えれば、短所も長所になり得るのです。
まずは自分自身にしっかりと向き合い、具体的なエピソードも交えて長所と短所を洗い出しましょう。
今回ご紹介した例文やNG例、言い換えテクニックを参考に、回答をブラッシュアップしていけば、採用担当者に好印象を与えられる可能性があります。
ぜひ、ご自身のいいところをしっかりとアピールして、短所に関してもネガティブな印象にならないよう、伝え方を工夫しましょう。