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退職の挨拶で失敗しない!円満に退職するための話し方・例文集

みんなに見送られる男性

退職する際には上司や先輩、同僚、部下や後輩、あるいは顧客や取引先などに挨拶をしましょう。
感謝の気持ちを伝える方法やタイミングはさまざまあります。

今回は例文も交えて退職の挨拶の仕方やポイントについて解説します。

退職の挨拶はなぜ重要?

まずはそもそもなぜ退職の挨拶は重要なのか、その理由について考えてみましょう。
ここが理解できていれば、誰にどのような挨拶をすべきかもわかってくるはずです。

退職後の人間関係にも影響する

退職をしたとしても、職場の人とは関係が続く可能性があります。

仲がいい同僚とは今後も友人として付き合いが続くかもしれません。
転職先と現職場が取引関係にある、あるいは今後関係が構築されることもあり得ます。

また、現職場が自宅と近い場合、どこかで職場の人とばったり会ったり、
地域の活動を一緒にすることになったりする場合もあるかもしれません。

退職時にきちんと挨拶をすれば、転職先の仕事や私生活にも良い影響を与えるでしょう。

退職の挨拶は円満退職を実現するための基本マナー

これまでお世話になった人に感謝の気持ちを伝えるのは社会人としてのマナーです。
退職に至るまでにさまざまなことがあったかもしれません。

しかし、雇用して給料を支払ってくれた、仕事を教えてくれた、
困ったときにサポートしてくれたからこそ、これまで働いてこられたはずです。

しっかりと挨拶をすることで気持ちが伝わり、円満退職につながるでしょう。
現在の職場の経営者や上司・先輩・同僚・部下・後輩が
今後の人生を応援し快く送り出してくれるはずです。

NGな挨拶の例

不満があって退職を決められた方もいらっしゃるかと思います。
中には挨拶したときに「なぜ辞めるの?」と理由を聞かれることもあるかもしれません。

しかし、職場や特定の人物に対する愚痴や批判は避けましょう。
最後の最後に悪印象を与えかねません。
もうその職場から離れるのですから、不満は心の中にしまっておきましょう。

退職の挨拶をするベストなタイミング

社内向け

退職の挨拶は退職日あるいは最終出社日の3日前から当日くらいがベストです。

たとえば、人数が少ない職場であれば当日に一人ひとりに挨拶まわりをしても問題ありません。
人数が多い、あるいは拠点がいくつもある場合は数日間にわたる可能性もあります。

挨拶の順番は所属部署のトップ、直属の上司、先輩、同僚、部下というように、
役職順あるいは年齢順にまわるのが基本です。
関わりがあった部署やお世話になった人にも挨拶をしておくと好印象です。

また、数人~数十人の場合は全員に挨拶をしたほうが無難です。

特に同じ部署の人に対しては、挨拶をするのを忘れた、
あるいはタイミングが悪くてできなかったとなると、遺恨が生じることにもなりかねません。
業務が忙しくないタイミングを見計らって挨拶しましょう。

社外向け

取引先や顧客、仕入先などの場合は、もう少し早く2~3週間前に挨拶をしておきましょう。
特に社外の場合は今後誰に担当を引き継ぐか、
どのタイミングで引き継ぐかを周知しておかないと業務に支障が出る場合があります。

挨拶と同時にそういった実務的な情報も伝えましょう。

特に営業職などの場合は後任者とともに取引先に訪問して、
退職の挨拶と後任者の紹介、実務連絡を同時に行えばスムーズです。

繁忙期やリモート勤務時の工夫

退職する時期が会社の繁忙期と重なったり、
相手がリモート勤務や出張などで職場にいなかったりする場合もあり得ます。

そもそも繁忙期に退職すると「忙しい時期なのになぜ辞めるの?」
とマイナスな印象を与えてしまいかねませんので、
なるべく退職日が繁忙期に重ならないよう事前に調整しましょう。

どうしても避けられない場合は前もって挨拶を前倒しにするか、タイミングを見計らって当日に挨拶します。

また、相手がリモート勤務や出張などで退職日の数日前~当日に職場にいない場合は、
やはり前もって挨拶をするのがベターです。

緊急で外出したなどやむを得ない場合は直接挨拶できなかったことを詫びた上で
電話やメールで挨拶をするという方法もあります。

退職の挨拶の形式別ポイント

退職の挨拶では具体的にどのようなことを話せばいいのでしょうか。
ここからは対面、メール、電話という方法別に、挨拶の例文やポイントについてご紹介します。

【対面】話し方のコツと例文

職場内では対面で一人ひとり挨拶をするのが基本です。
業務時間中に話しかけて挨拶をすることになるため、できる限り手短にしつつも、
感謝の気持ちが伝わるような内容・話し方を心がけましょう。

また、可能であれば相手との思い出話や
エピソードを盛り込みながらお礼を述べると気持ちが伝わりやすくなります。

【例文(職場内)】
お忙しい中失礼いたします。この度●月●日をもって退職することになりました。次は●●業界で働く予定です。特に■■さんには●●についていつも相談に乗っていただき大変お世話になりました。ありがとうございました。

また、取引先など社外に直接挨拶に訪問する場合は感謝の気持ちとともに、後任者についても伝えましょう。

【例文(社外向け)】
いつもお世話になっております。実は●月●日をもって退職することになりました。■■様にはいつも多大なるご支援いただきありがとうございました。なお、今後は●●部の▲▲が御社を担当させていただきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

【電話】取引先への伝え方とマナー

取引先には直接訪問して退職の挨拶と引き継ぎについて伝えるのが一番ですが、
取引先が遠方にある場合や件数が多い場合、担当者が不在であった場合は電話で挨拶することになります。

また、前述のように、社内でもリモート勤務や出張によって直接挨拶ができない場合もあり得ます。
その際には電話で上記のような例文を参考にして挨拶しましょう。

なお、電話を掛ける際には相手の業務が忙しくない時間帯、あるいは食事の時間帯は避けましょう。
また、「本来なら直接ご挨拶にお伺いするべきところなのですが、
お電話にて失礼いたします」というように、直接挨拶できなかった旨をお詫びしましょう。

【メール】社内・社外向けのテンプレート

相手が遠方にいる場合、直接会ったり電話したりするタイミングがなかった場合は、
メールでの挨拶も可能です。以下のようなテンプレートをもとに、アレンジして文面を考えてみましょう。

【例文(社内向け)】
タイトル:退職のご挨拶 ●●部●●課 ●● ●●(氏名)
本文:
お疲れ様です。●●部●●課の●● ●●です。
私事で恐縮ですが、この度●月●日をもちまして一身上の都合により退職することになりました。
本来なら直接ご挨拶にお伺いするべきところなのですが、メールにて失礼いたします。
■■さんには在職中さまざまなアドバイスをいただき大変感謝しております。新卒で入社し、右も左もわからない中で、■■さんから社会人として大切な心がまえを学ばせていただきました。この会社で培った経験を今後も活かしていきたいと考えております。
これまでお世話になりありがとうございました。
末筆ながら、■■さんのご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

【例文(社外向け)】
タイトル:退職のご挨拶 株式会社●● ●●部●●課 ●● ●●(氏名)
本文:
■■株式会社
■■部■■課
■■ ■■様
いつもお世話になっております。株式会社●●の●● ●●です。
私事で恐縮ですが、この度●月●日をもちまして株式会社●●を一身上の都合により退職することになりました。本来なら直接ご挨拶にお伺いするべきところなのですが、メールにて失礼いたします。
■■様にはいつもお力添えいただき心より感謝申し上げます。私も後ろ髪引かれる思いです。
なお、私が退職後は同じ部署の▲▲が貴社を担当させていただきますので、これまでと変わらぬお付き合いを賜りますようよろしくお願い申し上げます。
末筆になりますが、■■株式会社様のさらなる発展と、■■様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。

退職挨拶を受けたときの適切な返信方法

逆に退職の挨拶を受けた際には、感謝の気持ちを述べるとともに、
その人が気持ちよく退職できるよう送り出してあげましょう。

また、退職の理由や転職先の会社名などを根掘り葉掘り詮索するのはNGです。

【例文(対面)】
ご丁寧にありがとうございます。私も大変■■さんにはお世話になりました。さみしくなりますが、新天地でも頑張ってください。また機会がありましたらいつでも遊びに来てください。

【例文(メール)】
本文:
お疲れ様です。●●部●●課の●● ●●です。
お忙しい中ご丁寧にありがとうございます。
■■さんと楽しいことも、辛いことも共有しながら一緒に仕事をできたことは大変うれしく思っております。■■さんが退職されるのはさみしいですが、新天地に進まれても頑張ってください。
これまで大変お世話になりました。
末筆にはなりますが、■■さんの健康と今後ますますのご活躍をお祈りしております。

まとめ

退職の挨拶は最後の「印象」を左右する重要な場面です。

感謝の気持ちを伝えることで、相手方も気持ちよく送り出すことができ、
現職場で築いた人間関係が今後に活きてくる可能性もあります。

退職の挨拶をする際は、適切なタイミングを考慮しましょう。
また、挨拶は対面が基本ですが、状況に応じて電話やメールなどの手段も選択しましょう。

なお、退職時には引き継ぎや退職願・退職届の提出など、さまざまな準備が必要です。

ぜひ以下の記事も参考に進めていきましょう。
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