プログラマー(PG)とは、システムを動かすプログラムを作成する人のことです。
最新技術に触れる機会が多く、IT分野に興味がある人にとって魅力的な仕事ですが、実際にはどのような業務を行うのでしょうか。また、「プログラマーの仕事は将来的になくなる」と聞いて、不安になっている人がいるかもしれません。
この記事では、プログラマー(PG)の仕事内容や年収、必要なスキルなどを徹底解説します。
「プログラマーの仕事がなくなる」といわれる理由や対策についても触れていきますので、プログラマーの仕事に興味がある人は、ぜひご覧ください。
プログラマー(PG)の仕事内容
HTML・CSS・JavaScriptなどの専門的な言語を用いてコンピューターへ指示を出すことを、「プログラム」といいます。プログラマーの主な仕事は、システムエンジニアが設計したシステムをもとに、プログラムを作成することです。
プログラマーの仕事内容は、大きく次の5つのステップに分かれます。
1. 要件定義
システム開発を発注したクライアントにヒアリングを行い、要望を整理します。プロジェクトの予算や納期の希望と合わせて、システムを使って解決したい課題なども深掘りすることが重要です。要件定義が甘いと、後のトラブルにつながる可能性があるので、しっかりと認識をすり合わせます。
2. 設計
このステップでは、システムの基本的な設定内容を決めます。設計には、「基本設計」と「詳細設計」があり、基本設計では開発するシステムの基本的な機能や、それぞれの機能をどうつなげるかなどを決めます。詳細設計では、基本設計の内容を実現する方法を考えながら、具体的な設計を行います。
要件定義から設計までの流れは「上流過程」と呼ばれ、システムエンジニアが主体となって行うのが一般的です。知識や経験が豊富なプログラマーが、上流過程を任されることもあります。
3. プログラミング
ここからは、プログラマーが主体となって行う業務で、「下流工程」と呼ばれます。一つ前のステップの詳細設計をもとに、開発ツールやテキストエディタを用いてプログラミングを行います。
4. テスト
プログラムが完成したら、仕様書と同じように動作するかどうかテストします。プログラミングでは、ソフトウェアの部品を意味する「モジュール」を一つの単位として動作確認をするのが一般的です。モジュール単位で動作に問題がないことを確認できたら、作成したプログラムをつなぎ合わせて結合テストを実施します。
5. 運用・保守
システム開発後の運用・保守もプログラマーの大切な仕事です。システムの稼働状況を確認し、不具合が見つかったら速やかに問題解決にあたります。クライアントから修正依頼などがあった場合は、それに合わせてプログラムを改良します。
プログラマー(PG)の仕事の種類
プログラミングにはいくつかの種類があり、どの仕事に就くかによって、使用するコンピューター言語や求められるスキルが大きく異なります。プログラマーの仕事の主な種類は次のとおりです。
・Web系
EC(ネットショップ)やデータベース構築など
・組み込み系
家電や電子機器を制御するためのソースコードの作成
・汎用系
生命保険やクレジットカードのデータベースなど、1台のパソコンで処理が完結するシステムの開発
・アプリケーション系
Webやスマートフォンで使用するアプリケーションの開発
・通信系
モデムやルーターなどの通信機器のプログラム開発
「プログラマーの仕事がなくなる」といわれている理由
プログラミングに興味があっても、「プログラマーの仕事は将来的になくなる」と聞いて不安になっている人もいるでしょう。しかし、それはプログラマーの一部の仕事のみです。人にしかできないことを見極めることが、長期的にプログラマーとして活躍するうえで重要な考え方になります。ここでは、プログラマーの仕事がなくなるといわれている理由を見ていきましょう。
AIの進化
AIは、決まった手順で物事をこなすのが得意です。実際に、プログラミングの一部をAIが行なっているケースもあり、仕様書通りにプログラミングしているだけのプログラマーは、仕事がなくなる可能性があるといえるでしょう。
デザイン要素があるプログラミングなど、AIが代替できないクリエイティブなスキルを身につけることが大切です。
海外への開発拠点の変更(オフショア開発)
オフショア開発とは、システムの開発業務を海外の会社に委託することです。日本では人材不足が深刻で、それに伴ってオフショア開発が近年のトレンドになっています。オフショア開発によって海外の人材活用が進むことで、日本人エンジニアの仕事がなくなるといわれています。
プログラミングの作業そのものは海外で行われますが、設計や指示出しは日本企業が主導する必要があるため、マネジメントスキルがあれば、海外企業への指示出し役になれます。
ノーコードツールの発達
ノーコードツールとは、プログラミング言語を用いなくてもアプリなどが開発できるツールのことです。ノーコードツールの発達によって、簡単なプログラミングであればプログラマーがいなくても開発できる環境が整いつつあり、プログラマーの仕事がなくなるといわれる理由の一つになっています。
ただし、ノーコードツールは、すでに完成しているパーツを組み合わせることによってシステムを開発する仕組みになっているため、対応できる範囲に限界があります。複雑なアプリや独自システムの開発などは人によるプログラミングが必要になるため、専門技術を磨くことが将来的にプログラマーとして活躍し続けるためのポイントです。
プログラマー(PG)の年収はどのくらい?
厚生労働省の調査によると、プログラマーの平均年収は約550万円です。日本の平均年収が約460万円であることから、それよりも高いことがわかります。
ただし、プログラマーは年収の地域差が激しく、都心の方が高くなる傾向にあるので注意が必要です。実際の求人内容は、「tenichi」でご覧いただけます。
プログラマーの年収は企業規模によっても大きく異なり、スキルや経験次第では、年収1,000万円を目指すこともできるでしょう。
プログラマー(PG)のやりがい
ここでは、プログラマーの仕事にどのようなやりがいがあるのかを解説します。
高収入を目指せる
プログラマーの年収は日本の平均年収よりも高くなる傾向にあり、スキルや経験があるプログラマーであれば、年収1,000万円を目指すことも不可能ではありません。
優秀なプログラマーを確保するために企業間の競争も激化しており、高収入で囲い込みをはかるケースもあります。
最先端の技術に触れられる
IT分野は最新技術に触れる機会が多いため、新しいことを学んだり、生み出したりすることにやりがいを感じられるでしょう。
また、プログラマーは活躍できる現場の種類が多岐にわたり、自分が興味を持てる分野で仕事を探しやすい点もメリットです。
クライアントから感謝される
プログラマーは、一人で黙々と作業するイメージがあるかもしれませんが、クライアントと直接顔を合わせる機会も多いものです。クライアントの要望を丁寧にヒアリングし、満足度が高いシステムを開発できれば、クライアントから感謝される機会が増えるでしょう。そのことがやりがいにつながります。
プログラマー(PG)に向いている人
プログラマーに向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。順に見ていきましょう。
ものづくりが好きな人
プログラミングは、ゼロから新しいシステムを作る作業です。そのため、ものづくりが好きな人であれば、楽しんで取り組めるでしょう。
想定外のトラブルが起きたり、クライアントから追加の要望があったりして、予定通りにプロジェクトが進まないこともありますが、それすらも楽しもうとするポジティブなメンタルも必要です。
論理的な考え方ができる人
プログラムを組むには、物事を順序立てて考える必要があります。記述したプログラムがどの範囲まで、どのように作用するのかを論理的に考えられる人は、プログラマーに向いています。システムがうまく動作しなかった場合の課題解決にも、論理的思考が欠かせません。
プログラマーの仕事に興味があるけれど、論理的思考に自信がないという人は、まず論理的思考がどのようなものなのか書籍などで学び、日々の生活で実践してみるとよいでしょう。
好奇心旺盛な人
完成したプログラムがうまく動作しないときに、「なぜ」という疑問を持ち、すぐに調査できる人もプログラマーの適性があるといえます。わからないことや、できないことに対して好奇心を持ち、自ら課題解決にあたる能力は、プログラマーにとって重要です。
また、プログラマーは常に最新技術に向き合い、情報収集を行う必要があります。決まったことを繰り返しやるのが苦手な人も、プログラマーの仕事を楽しめるでしょう。
プログラマーになるには?
プログラマーになるために、特別な資格や学歴は不要です。経歴に関わらず応募できる求人も多いため、まずは実際の求人内容をチェックしてみましょう。
プログラマーは理系のイメージがあるかもしれませんが、文系出身の人であっても、社内研修などで、後から知識を身につけることは可能です。
まとめ
プログラマーは、勉強していく意欲があれば、誰にでもチャンスがある職種です。 未経験OKの求人も多いため、まずは「tenichi」を見てみましょう。入社後に研修があるかどうかも未経験者にとっては重要なポイントになるため、あわせてチェックしておくことをおすすめします。