
今や書類はパソコンで作成するのが当たり前の時代です。それでも履歴書は手書きのほうがいいのでしょうか?それともパソコンで作っても問題ないのでしょうか?今回は履歴書を手書きで作成した場合とパソコンで作成した場合のメリット・デメリットをご紹介します。
履歴書は手書きとパソコン、どちらで作ったほうがいいの?
ネットを見ても「履歴書はパソコンで作ってもいい」「履歴書は手書きにするべきだ」という両方の説が散見され、結局どちらがいいのか分からないという方も多いかと思います。果たしてどちらがいいのでしょうか?
手書きでもパソコンでも、どちらでもいい!
結論からいってしまうと、履歴書は手書きでもパソコンで作成しても、どちらでも問題はありません。手書きだから採用、パソコンだから不採用、あるいは逆にパソコンで作ってきたから採用、手書きだから不採用といったように、履歴書を作成した方法だけで採否が決まることは考えづらいです。
実際に、転職サービスを提供している「doda(デューダ)」が採用担当者を対象に行なったアンケート調査によると、「履歴書は手書きとパソコン作成のどちらが良い?」という質問に対して、42.7%の人は「どちらともいえない、どちらでもかまわない」と回答しています。「記載内容に不備がなければ、どちらでもかまわない」「今までの経歴が分かればどちらでもよい」と考えている人が多いようです。
参考:履歴書は手書きとパソコン作成どちらが良い?採用担当者の生の声とメリット・デメリット|doda
ただし、指定があった場合や用紙が指定されている場合はそれに従う
履歴書は手書きでもパソコンで作成しても問題ありませんが、応募先の企業から「手書きで作成してください」「パソコンで作成してください」という指示がある場合や、指定の用紙やフォーマットがある場合は、それに従いましょう。
メリット・デメリットを考慮してどちらにするか決める
手書きにするかパソコンで作成するか、どちらにしようか迷われている方は、それぞれの良い点と悪い点を考慮して選択しましょう。
手書きであれパソコンであれ、それぞれメリット・デメリットがあります。手書きよりもパソコンで作成したほうがメリットは大きいと感じたらパソコンで、逆にパソコンで作成するデメリットが心配だという場合は手書きで履歴書を書きましょう。
手書きで履歴書を作成するメリット・デメリット

まずは手書きで履歴書を作成するメリットとデメリットについて見ていきましょう。
手書きで履歴書を作成するメリット
手書きのほうが丁寧な印象を与えることができます。特に日本人には手書きを評価する傾向があり、手紙や年賀状、お祝いのメッセージカードなどを受け取った際にも、パソコンで印刷されたものより手書きで書かれたもののほうが、丁寧な印象を受けるかと思います。
また、熱意が伝わりやすいのもメリットです。手書きでびっしりと書かれている履歴書を見て、「頑張って書いたんだな」「気持ちがこもっているな」と感じる採用担当者も少なくありません。
人柄が伝わりやすいのも手書きならではです。文字の「止め」や「はね」がしっかりとしていると「几帳面な人」という印象を与えられます。字が綺麗だと、やはり「丁寧な人」という印象を与えることができるでしょう。
パソコンよりも熱意や人柄が伝わりやすいのが履歴書を手書きするメリットといえます。本命企業でどうしても自分の想いを伝えたいという方、字に自信があるという方は手書きで履歴書を作成してもいいかもしれません。
手書きで履歴書を作成するデメリット
手書きで履歴書を作成するデメリットとして挙げられるのが時間と手間がかかるということです。1枚の履歴書を手書きですべて仕上げるのは大変な作業で、書き終わった頃には1日が終わっていて、手も疲れてしまうということもあるかもしれません。複数社に応募する場合はなおさらです。
さらに間違えてしまえば最初から書き直さなければならないため、余計に手間がかかってしまいます。
また、人柄や想いが伝わりやすいというのが手書きのメリットではありますが、逆をいえばマイナス評価にもつながりやすいという側面もあります。悪筆な場合や字に癖がある場合は「読みづらい」「雑な人」という印象を与えかねません。
複数社に履歴書を出す予定がある方、字に自信がない方は、パソコンのほうがいいかもしれません。
パソコンで履歴書を作成するメリット・デメリット

続いては履歴書をパソコンで作成するメリット・デメリットについて見ていきましょう。
パソコンで履歴書を作成するメリット
パソコンで履歴書を作成すれば効率的な転職活動ができます。間違えた場合は修正できるので、一から書き直す必要はありません。氏名や住所、学歴・職歴欄など、応募先によって変わらない項目については、そのまま使い回すことができるので、履歴書を作成する時間が大幅に短縮可能です。特に複数社に応募していて面接の予定が立て込んでいる場合は履歴書をパソコンで作成して効率化を図ることをおすすめします。
見直しができるというのもパソコンで履歴書を作成する大きなメリットです。手書きの履歴書は応募先企業に渡してしまったらコピーをしておかない限り手元に残りません。パソコンで作成した場合はデータが残るので、過去の履歴書を見直し、内容をブラッシュアップさせることができます。
また、パソコンスキルのアピールにもつながります。履歴書はWordやExcelなどのソフトを使って作成しますので、見やすい履歴書を提出すればこれらのソフトを使いこなせていることが採用担当者に伝わるでしょう。特にパソコンスキルをアピールする場合は、パソコンで作成した履歴書を提出することで説得力が増します。
パソコンで履歴書を作成するデメリット
パソコンで履歴書を作成するデメリットは個性が失われてしまうということです。前述のように手書きの文字にはその人の人柄や想いが出ます。確かに履歴書をパソコンで作成すれば字の上手い・下手にかかわらず、読みやすい履歴書を作成することができますが、その人の個性を文字から感じ取ることはできません。
ミスが発生しやすいのにも注意が必要です。パソコンで文章を書いていると誤字やタイプミスに気づきにくく、そのまま提出してしまうと採用担当者の印象が悪くなってしまいます。加えて履歴書を使い回す場合は特に注意が必要です。志望動機や自己PR欄などをそのままにしてしまい、前の企業向けのものになっているというミスも起こる可能性があります。パソコンで履歴書を作成する際には、手書きの履歴書以上に見直しが大切です。
他にも採用担当者によっては「手抜き」という印象を与えてしまう可能性もあります。しかし、ほとんどのビジネス文書や資料がパソコンで作成されている今、パソコンで作成した履歴書を提出したからといって手抜きだと捉えられることも考えづらいので、それほど心配する必要はありません。
まとめ
履歴書は手書きでもパソコンで作成しても、どちらでも問題ありませんが、当サイトとしてはパソコンで作成されることをおすすめします。履歴書を手書きするのは時間と手間がかかります。今やパソコンで書類を作成することが当たり前の世の中となっているため、履歴書をパソコンで作成したからといって不採用になるということは考えづらいです。時間は限られていますので、転職活動をより効率化しましょう。
ただし、パソコンだとどうしてもミスが発生しやすいので注意が必要です。データが残るというメリットもあるため、定期的に見直してみましょう。内容をブラッシュアップすることで、内定にも近づけるはずです。
こちらの記事(202302_No1「転職 履歴書」にリンク)では転職の履歴書の基本的な書き方を紹介していますので、ぜひこれを参考にしながら、履歴書を作ってみましょう。