
会社説明会の参加後や採用面接を受けた後は、採用担当者に対してお礼状を出すことで、好印象につながる可能性があります。しかし、特にはじめて転職・就職活動をしている方やメールを書くのに慣れていない方は、どんなことを書けばいいか迷われるかもしれません。そこで、今回はお礼状の例文をシチュエーション別にご紹介します。
シチュエーション別のお礼状の例文
まずは説明会や面接などの日程の連絡や説明会の参加後など、シチュエーション別にお礼の例文をご紹介します。
説明会や面接などの日程の連絡の返信
就職・転職活動でエントリーや応募をした後は、会社説明会や面接の日程の連絡がメールなどで来ます。その返信の際にお礼を添えると丁寧な印象を与えられます。
【例文(説明会の日程連絡への返信)】
この度は会社説明会の日程についてご連絡いただき、ありがとうございました。ご指定いただいた書類を持参のうえ、●月●日(●曜日)●時に、●●(説明会の会場名)へ伺います。
当日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
【例文(面接の日程連絡への返信)】
この度はお忙しい中面接の機会を頂戴しありがとうございます。ご指定いただいた書類を持参のうえ、●月●日(●曜日)●時に、●●(面接の会場名)へ伺います。
当日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
説明会参加後
会社説明会は就職・転職活動の中でも初期のフェーズですが、ここでお礼状を送ることで、好印象を与えることができます。会社説明会に参加する機会を設けてもらったことと、話を聞いたり社内を見学したりして抱いた感想などを盛り込みましょう。
【例文】
この度は会社説明会に参加させていただき、誠にありがとうございました。貴社の特徴や事業内容、業務内容などを詳しくお伺いでき、大変有意義な時間を過ごすことができました。
社員の皆さまの雰囲気も感じ取ることができ、貴社に入社したいという気持ちがより一層強くなりました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
面接後
面接は選考の中でも最も重要なフェーズです。お礼状を送ることで、より採用担当者からの印象がアップする可能性があります。やはり面接の機会を設けてもらったことへの感謝の気持ちと、面接を受けた感想や入社したい気持ちを表現します。
【例文】
先日はお忙しいところ、面接の機会を頂戴しありがとうございました。
貴社の事業内容や業務の内容だけでなく、経営方針や会社の今後のビジョンなどもお聞きでき、大変有意義な時間となりました。
面接でお話をお伺いし、社内の雰囲気も見させていただいたことで、私の経験を活かして貴社に貢献したいという気持ちがより一層高まりました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
内定獲得後
内定は転職・就職活動のゴールであると同時に、新しい人生のスタートとなります。内定を獲得したからといって決して気を抜くことはできません。むしろ、応募先の採用担当者や面接者が一緒の職場で働く仲間になるので、失礼がないようにしましょう。
内定の連絡をいただいた際にお礼状を送ることで、入社後の人間関係が良好になる可能性もあります。内定を獲得した喜びや今後の決意を表明しましょう。
【例文】
この度は内定のご連絡をいただきましてありがとうございます。
貴社で仕事できることを、誠に嬉しく感じております。両親にも報告したところ、大変喜んでおりました。
就業までの期間も努力を重ね、貴社に貢献できるよう精進を重ねてまいります。皆さまとともに仕事ができることを楽しみにしております。
まだまだ至らない点もございますが、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
採用区分別のお礼状の例文

続いて新卒の就職活動と転職(中途採用)という区分別に、お礼状を書くポイントと例文について見ていきましょう。
就職活動
多くの場合、新卒者はアルバイトを除いて社会人経験がありません。経験がない分、熱意や想い、人柄が分かるようなお礼状を書くことで、採用担当者の印象が良くなる可能性があります。
【例文】
先日はお忙しい中面接の機会を設けていただきありがとうございました。
当日は緊張しましたが、●●様をはじめ皆さまが和やかな雰囲気を作ってくださり、落ち着いて話をすることができたと思っております。
貴社の事業内容や経営ビジョン、担当業務について理解し、皆さまの熱い想いを感じ取ることができ、私も貴社に貢献したいという気持ちがさらに強くなりました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
転職(中途)
中途採用の場合は、社会人経験があることが前提となります。面接と同様、経験を活かして応募先に貢献したいという気持ちを表現すると好印象です。また、ある程度マナーが身についているとみなされているため、お礼状の書き方や出し方にも注意が必要です。
【例文】
先日はお忙しい中面接の機会を設けていただきありがとうございました。
面接では特に貴社の経営理念である「●●」に共感を覚え、私もあらためてこの想いを大切にして仕事に向き合いたいと感じました。また、担当業務の詳細をお伺いし、現職での経験が活かせるものと確信しております。
今回の面接を通じ、貴社の一員としてこれまで培ったスキルや知識を活かしていきたいという想いがより強くなりました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
方法別のお礼状の例文

お礼状を出す方法としては主に「手紙」「はがき」「メール」という3つの方法があります。ここからは、方法別に例文を見ていきましょう。
手紙・はがき
手紙やはがきの場合は横書きではなく縦書きで文章を書くと丁寧な印象を与えられます。流れとしては、「頭語」「時候の挨拶」「本文」「結びの挨拶」「結語」「日付」「担当者名」「自分の氏名」となります。
【例文】
拝啓
貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日はお忙しいところ、面接の機会を頂戴し、誠にありがとうございました。
貴社の事業内容や経営方針、将来のビジョンから、担当業務の内容に至るまで、丁寧にご説明していただき大変感謝しております。
特に貴社の経営方針である「●●」に共感を覚え、私も仕事に向き合うにあたって、この想いを大切にしていきたいと思いました。また、担当業務の詳細をお伺いし、現職での経験が活かせるものと確信しております。今回の面接を通じて、より一層貴社に貢献したいという気持ちが強くなりました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心からお祈り申し上げます。
敬具
令和●年●月●日
株式会社●● 人事部採用ご担当 ●●様
●● ●●
メール
メールの場合は「タイトル」「担当者名」「挨拶」「本文」「結びの挨拶」「署名」という流れとなります。基本的なフォーマットは、一般的なビジネスメールと同様なので、普段から仕事でメールを書く機会がある方なら、お礼状もスムーズに書けるかと思います。
【例文】
タイトル:中途採用面接のお礼【●● ●●(自分の氏名)】
株式会社●●
人事部採用ご担当
●●様
いつも大変お世話になっております。
昨日●時より面接の機会をいただきました●●と申します。
お忙しいところ、面接の機会を頂戴し、誠にありがとうございました。
貴社の事業内容や経営方針、将来のビジョンから、担当業務の内容に至るまで、丁寧にご説明していただき大変感謝しております。
特に貴社の経営方針である「●●」に共感を覚え、私も仕事に向き合うにあたって、この想いを大切にしていきたいと思いました。また、担当業務の詳細をお伺いし、現職での経験が活かせるものと確信しております。今回の面接を通じて、より一層貴社に貢献したいという気持ちが強くなりました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
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〒●●●-●●●●
●●県●●市●●町●丁目●番地
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TEL:XXX-XXXX-XXXX
E-mail:XXX@XXXX.XXX
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まとめ
お礼状が必ずしも採用につながるわけではありませんが、出すことで採用担当者からの印象がアップする可能性は大いにあります。特に本命の企業や面接を受けてみて好感触が得られた場合は、出されることをおすすめします。手紙やはがきであれば丁寧な印象を与えられ、メールであれば早く・手間なく自分の気持ちを伝えることができるので、ご自身に合った方法を選びましょう。
お礼状に何を書いていいか分からない場合は、今回の例文も参考にしていただいて文章を作成すれば問題ありませんが、まるまるコピーするのは考えものです。定型文であることが分かってしまいます。自分の気持ちや想いを言葉に込めましょう。
お礼状の基本的なマナーや注意点はこちらの記事「面接後のお礼状は必要?どんなことを書けばいい?」で、メールで出す場合の書き方やマナーについてはこちらの記事「これでばっちり!面接のお礼状メールの書き方ガイド」にリンク)で詳しくご説明しています。ぜひこれらも参考にして、面接のお礼状を出してみましょう。