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登録販売者は薬剤師調剤薬局事務とどう違う?必要な資格や仕事内容、やりがいを紹介

登録販売者という言葉は聞いたことがあっても、薬剤師や調剤薬局事務とはどう違うのか、仕事範囲はどのようなものなのかがあまりわからないという方も多いのではないでしょうか。「興味があっても資格取得が難しそうで尻込みしてしまう」という方に向けて、登録販売者資格取得の難しさや仕事内容、やりがい、メリットなどをご紹介します。

登録販売者の資格と難しさ、仕事内容は?

登録販売者と薬剤師・調剤薬局事務の違い、仕事内容と資格の難しさなどを解説します。

薬剤師・調剤薬局事務との違い

登録販売者という言葉は知っていても、薬剤師・調剤薬局事務との違いがあまりわからないという方のために、どういった違いがあるのかをご紹介します。

登録販売者

登録販売者は、薬局やコンビニエンスストアなど医薬品の取り扱いがあるお店で第二類・第三類の医薬品販売ができる資格です。2006年に薬事法が改正され、薬剤師だけではなく、登録販売者も一般用医薬品の販売を担えるようになりました。登録販売者の試験では、薬の成分・効能・副作用などについても広く学ぶため、薬を買いに来た方に詳しく説明できます。

薬局はたくさんあるけれど、薬剤師が不在で薬が買えないという状態から脱却できたのも、登録販売者の存在ができたからといえます。

薬剤師

薬剤師は、薬局あるいは病院で処方箋内容に沿った調剤と、薬の用法・効能・副作用などの説明をすること、そして医療用から一般用医薬品までの販売が可能です。薬の知識を基にした相談にも乗れます。

薬剤師として働くには、薬学部のある大学の卒業、薬剤師国家試験への合格が必要です。

調剤薬局事務

調剤薬局事務は、患者受付での処方箋・お薬手帳・保険証などの受け取り、レセプト(調剤報酬明細書)の作成のためのコンピューター入力・調剤報酬の請求・会計・薬剤師のサポート・医薬品の発注業務などを行います。

資格を持っていたほうが転職に有利ではありますが、無資格者・未経験者の募集もあります。

仕事内容と受験資格・難易度

次に登録販売者の仕事内容と、資格難易度をご紹介します。

登録販売者の仕事内容

登録販売者は、薬局・調剤薬局・医薬品を販売しているコンビニエンスストアなどで勤務します。薬局やコンビニエンスストアの場合は、一般の店員と同様にレジ打ちや品出しなども並行しつつ、お客さまからの問い合わせ・相談などに対応します。

調剤薬局の場合は、調剤薬局事務のように患者受付での処方箋・お薬手帳・保険証などの受け取り、レセプト(調剤報酬明細書)の作成・調剤報酬の請求・会計・薬剤師のサポート・医薬品の発注業務などが担当業務です。

受験資格と資格の難易度

受験資格は特に定められておらず、受験には実務経験も必要ありません。都道府県ごと、年1回開催される登録販売者試験に合格し、販売従事登録証の申請をする必要があります。

登録販売者資格の合格率は、2021年度で全国平均49.3%です。「受験資格特になしという条件の方が受けて約半分の方が合格するため、取得が難しい資格というわけではありません。

登録販売者として働くメリット

登録販売者として働くメリットは、4点あります。

資格手当分の給与増額がある

通常の店舗業務などに比べて時給が高く、アルバイト・パートでも時給1000~2000円程度と、比較的高い時給で働けます。会社によっては、正社員でも登録販売者手当があり、通常よりも高い水準の給与を獲得できる傾向があります。

就職先に困ることがない

さらに過去5年以内に2年以上の実務経験があれば、店舗管理者として働くことが可能です。お店の構造設備管理、医薬品管理などを行う管理者にスキルアップができるため、就職先に困らない可能性の高い資格・職業といえます。

薬の知識がつくので、いざというときに役立つ

登録販売者は、資格勉強で医薬品の特性・人体の働きと医薬品・医薬品の適正使用・安全対策など、いざというときに役立つ知識が身についています。そのため、自分や家族のいざというときに持っている知識で対応できる範囲が広く、安心です。

子育てしながらでも働きやすい

常に多くの求人が出ており、資格があれば比較的簡単にシフト制で働く先を見つけることができます。子育てと並行して仕事をすることも可能なので、時間を融通できるシフト制で働ける点は大きなメリットといえます。

登録販売者のやりがいとは?

登録販売者として働くやりがいを、3つ紹介します。

困っている人の役に立てる

登録販売者の方が応対するのは、風邪の辛さやどこかの痛みなど、何らかの症状に困っている人です。困っている人に対して、自分の知識を役立てられることが大きなやりがいにつながる方も少なくありません。

登録販売者がいるおかげで、近くの薬局でも忙しくて病院に行けない方、病院の診療時間を過ぎて体調が悪くなった方の相談に乗れるようになったため、助かっている人も相当数いるはずです。

地域で働きながら育児をする親御さん、忙しいビジネスパーソン、ほかのお薬も並行して飲んでいる可能性が高い高齢者の方など、病院よりも長い時間開いている薬局の登録販売者を頼りに来る方の役に立っていると実感できることも多いでしょう。

専門家として知識を活かして働ける

薬の知識がない一般のお客さまからすれば、たくさんあるお薬のなかから、自分の今の症状に一番効くお薬を選ぶことが難しいでしょう。

風邪のひきはじめに効くお薬・長引いている風邪に効くお薬・空咳に効くお薬・痰が絡む咳に効くお薬など、症状によっておすすめすべき薬は違いますが、一般のお客さまには判断がつきません。

しかし、登録販売者として知識を積んでいる場合は、お客さまの症状をヒアリングすることで、専門家として的確なアドバイスができます。その知識があるからこそ、病院に行けないお客さまでも早期に症状を改善できる可能性が上がります。

自分の専門知識が役立つことを実感できれば、さらなるやりがいを味わえるはずです。

収入・キャリアアップ

一般の店員として店舗に勤務している場合、勤続年数が長くても収入がアップにしないことも多いです。しかし、登録販売者試験を受けて合格した場合、収入アップにつながるだけでなく、店舗管理者としてのキャリアも目指せます。

受験資格もないため、やる気さえあれば登録販売者にチャレンジし、収入とキャリアの両方を上げられます。その結果、さらにやりがいを感じられるようになれば、仕事にも張り合いが生まれるでしょう。

自分自身の可能性を広げるためにも、挑戦してみる価値があると感じる方もいます。

まとめ

登録販売者に興味を持っている方に向けて、登録販売者資格の難しさから仕事内容など、気になるポイントをまとめてご紹介しました。人の役に立て、非常にやりがいがある仕事であるため、これから資格取得をして転職先を考えようという方も多いのではないでしょうか。

薬局の店舗数は多いため、資格があれば転職先にも広がりが生まれます。育児後のキャリア、あるいは今後のキャリアアップを考えて資格取得を目指してみてはいかがでしょうか?

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