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トラックドライバーの仕事内容や年収は?必要な資格、メリット・デメリットも解説

マスクをしてトラックを運転する男性

物流の現場では、ドライバー不足が大きな課題になっています。トラックドライバーの有効求人倍率は3.03倍と、全業種の平均である1.57倍を大きく上回っており、「募集しても集まらない」という売り手市場が続いています。

一方で、トラック運転者の数がピーク時より21万人以上減少していることからも、仕事が探しやすい状況といえます。

この記事では、トラックドライバーの仕事内容や年収、必要な資格、メリット・デメリットを詳しく解説します。未経験者でも始めやすい仕事もあるため、トラックドライバーの仕事に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

参考:一般社団法人日本物流団体連合会 株式会社日通総合研究所「物流標準化と物流現場の現状

トラックドライバーの仕事内容

トラックドライバーの仕事は、依頼を受けて荷物を集荷・積載、指定の場所に荷物を届けるのが基本です。宅配便のほか、引っ越しのための家具家電や工業用パーツ、自動車など、運ぶものは多岐にわたります。

トラックドライバーは、荷物の種類や移動距離などの違いによって次の5つに分類できます。

  • 軽貨物配送ドライバー
  • 小型トラックドライバー
  • 中型トラックドライバー
  • 大型トラックドライバー
  • トレーラー(牽引)ドライバー

それぞれの仕事内容の違いを見ていきましょう。

軽貨物配送ドライバーの仕事内容

軽自動車を使って個人宅や会社に荷物を届けるのが軽貨物配送ドライバーです。黒ナンバーで走っている車が軽貨物配送ドライバーのもので、運ぶものが軽量で、比較的小さめなのが特徴です。

営業エリアが決まっており、宅配便で扱える荷物の大きさに上限があることから、力仕事や運転技術に自信がない女性や高齢者でもチャレンジしやすいのがメリットです。

軽貨物配送ドライバーが扱う荷物の大きさは、外形三辺合計(荷物の幅、長さ、深さの合計)が180cm以内、重量は30kgまでと定められています。

決められたルートを回り、夕方には仕事を終えられることが多いので家事や育児とも両立しやすいでしょう。

小型トラックドライバーの仕事内容

個人宅や会社に荷物を届けたり、コンビニ・デパートにルート配送をしたりするのが小型トラックドライバーの仕事です。移動は短距離から中距離になることが多く、主要都市から大型・中型トラックで運ばれてきた荷物をエリア別に配送する役割も担います。

中型トラックドライバーの仕事内容

仕事内容は小型トラックドライバーに近いですが、カゴ台車やパレット積みの荷物が多くなるのが中型トラックドライバーの特徴です。移動は荷物の種類によって、短距離から長距離までさまざまです。

大型トラックドライバーの仕事内容

大型トラックドライバーは、都道府県内を走る短距離ドライバーと、都道府県をまたぐ長距離ドライバーに分かれます。

短距離ドライバーは日帰りが基本ですが、長距離ドライバーは車内で仮眠を取りながら仕事をすることもあります。

拘束時間が長く、大変なイメージがあるかもしれませんが、長距離を一人で運転するため「チームワークに比べて気が楽」というドライバーも多いようです。人間関係でストレスを抱えたくない人におすすめです。

トレーラー(牽引)ドライバーの仕事内容

牽引貨物自動車を運転するのがトレーラー(牽引)ドライバーの仕事です。運転席部分(トラクター)と荷台(トレーラー)が分離できる構造になっているのが「牽引貨物自動車」と呼ばれるもので、コンテナ・タンクローリー・キャリアカー・ダンプトレーラーなどがあります。大型かつ重量がある荷物を長距離運搬することが多いのが特徴です。

トラックドライバーに必要な資格

高速道路を走行する長距離産業用トラック

ここでは、トラックドライバーに必要な資格を種類別に紹介します。

軽貨物配送ドライバーに必要な資格

軽貨物配送ドライバーになるには普通自動車運転免許が必要です。AT限定でも就労は可能ですが、運送会社が用意している車両がMT車のみの場合があるので注意が必要です。求人情報に記載されている必要資格をよく確認しましょう。

小型トラックドライバーに必要な資格

小型トラックドライバーが運転するのは2.0~3.0トンのトラックで、普通自動車運転免許が必要です。

ちなみに、普通自動車運転免許は、免許を取得した時期によって運転できるトラックの種類が異なります。ドライバーの仕事に興味がある人は覚えておくと便利です。

平成19年(2007年)6月1日までに免許を取得:
車両総重量8.0トン未満、最大積載量5トン未満のトラック

平成19年(2007年)6月2日〜平成29年(2017年)3月11日までに免許を取得:
車両総重量5.0トン未満、最大積載量3トン未満のトラック

平成29年(2017年)3月12日以降に免許を取得:
車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満のトラック

中型トラックドライバーに必要な資格

中型トラックドライバーが運転するのは4.0~6.0トンのトラックで、中型自動車免許が必要です。中型自動車免許を取得するとマイクロバスやゴミ収集車の運転も可能になり、仕事の幅が広がります。

大型トラックドライバーに必要な資格

大型トラックドライバーが運転するのは「10トントラック」と呼ばれる大型トラックで、大型自動車免許が必要です。車体が大きく重量もあるため、高度な運転技術が求められます。また、普通自動車免許(MT)などを取得してから3年以上が経過しているなど、取得には条件があります。

トレーラー(牽引)ドライバー

トレーラー(牽引)ドライバーになるには、大型自動車免許と牽引免許が必要です。長いもので全長が18メートルもあるため、大型トラックと同様に高度な運転技術が求められます。

トラックドライバーの給料

トラックドライバーの平均年収は約400万円(月給換算で約33万円)です。正社員の場合は固定給+出来高報酬、委託の場合は出来高歩合制になっていることが多く、頑張った分だけ給料に反映される仕組みになっています。

トラックの種類別に給料の目安をまとめると、次のようになります。

軽貨物配送ドライバー:15~30万円程度
小型配送ドライバー:20~35万円程度
中型トラックドライバー:20~40万円程度
大型トラックドライバー:30~50万円程度
トレーラー(牽引)ドライバー:35~50万円程度

トラックドライバーで高収入を目指すなら、大型トラックドライバーやトレーラー(牽引)ドライバーになるのがおすすめです。

トラックドライバーのメリット・デメリット

CDL商用ドライバー

ここでは、トラックドライバーのメリットとデメリットを解説します。トラックドライバーの仕事に興味がある人は必ず押さえておきましょう。

トラックドライバーのメリット

異業種からでも転職しやすい

必要な免許を持っていれば、異業種からでも転職しやすいのがトラックドライバーのメリットです。最初は小型トラックの運転から開始し、徐々に難しい免許の取得を目指す方法もあります。

人間関係の悩みが少なくて済む

トラックドライバーは一人で運転する時間が長いため、人間関係の悩みが少なくて済みます。特に長距離ドライバーは一人でいる時間が長くなります。

資格や免許の取得で年収アップが狙える

資格や免許の取得によって資格手当がもらえるようになると、年収アップにつながります。また、移動距離や運搬する荷物の難易度などによっても年収が変わります。頑張った分だけ給料に反映されるのはトラックドライバーならではの魅力といえるでしょう。

トラックドライバーのデメリット

働き方によっては労働時間が不規則になる

長距離ドライバーは仮眠を取りながら日をまたいで仕事をすることもあり、労働時間が不規則になりがちです。ライフスタイルに合わせて働きたい人は短距離ドライバーになるなど、自分に合った働き方を選ぶことが長く仕事を続けるコツです。

腰痛などに注意が必要

座っている時間が長いドライバーは、腰痛持ちの人が多くなります。身体のメンテナンスには気を配るようにしましょう。

まとめ

トラックドライバーの仕事内容をわかりやすく解説しました。

トラックドライバーは、移動距離や免許の種類などによって働き方の選択肢が広いのが魅力です。まずは「tenichi」で、どのような仕事の求人が行われているかチェックしてみてください。

未経験歓迎の仕事や女性でも始めやすい求人情報も豊富にそろっているため、希望に合った仕事が見つかりやすいでしょう。必要な免許の種類は、応募前に必ず確認が必要です。