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メディカル営業(医療機器営業)の仕事内容は?年収や必要なスキルも解説

メディカル営業(医療機器営業)は、医療業界を裏で支える重要なポジションです。医療機器の営業に留まらず、医師のサポートや病院の経営戦略についてアドバイスを行うコンサルティングの役割を担うこともあり、専門分野に特化した営業職に興味がある人にピッタリの仕事です。

今回は、メディカル営業の仕事内容や年収、やりがい、向いている人、必要なスキルや資格を徹底解説します。自分がメディカル営業に向いているかどうか知りたい方は、ぜひお読みください。

メディカル営業とは?

メディカル営業とは、医療機器や医薬品を販売する仕事で、医療機関や調剤薬局が顧客になります。

医療機器は常に需要があることから、メディカル営業は、比較的安定性の高い仕事といえます。高齢化社会や医療機器のIT化などにより、医療機器や医薬品のスペシャリストであるメディカル営業の活躍の場は、今後ますます増えていくでしょう。

メディカル営業の仕事内容と年収

メディカル営業は、大きく次の3種類に分類できます。それぞれの仕事内容と年収の目安を見ていきましょう。

1. 医療機器営業

医療機器営業は、医療機関を訪問して製品を提案するのが主な仕事です。営業担当者は、医療機器メーカーもしくはディーラー(卸売会社)に所属しています。

MRI・CTなどの大型装置から、手術用のグローブやマスクといった消耗品まで、取り扱う商品が幅広いのが特徴です。医療機器に関しては、取り扱い方法の説明や研修などのアフターフォローも担当します。

医療機器営業の年収は、メーカー勤務の場合は510万円程度、ディーラー勤務の場合は410万円程度となっており、メーカー勤務のほうが高くなる傾向にあります。

2. MR(医薬情報担当者)

MR (医薬情報担当者)は、「メディカル・レプリゼンタティブ」と呼ばれ、製薬会社や医薬品販売業務委託機関(CSO)に所属しています。

自社の医薬品に関する情報提供・収集が主な仕事で、商品の販売は行いません。そのため、営業よりもマーケティングの役割が強い仕事といえるでしょう。自社製品に関する深い知識が求められます。

MRの年収は620万円程度で、経験などによっては800万円程度になることもあります。

3. MS(医薬品卸販売担当者)

MS(医薬品卸販売担当者)は、「マーケティング・スペシャリスト」と呼ばれ、ディーラーに所属しています。

MRとは異なり、製薬企業から仕入れた医薬品を販売するのが仕事です。「マーケティング」という名前が付いていますが、MRよりも営業の要素が強い特徴があります。複数の製薬会社から仕入れた医薬品を取り扱うため、医薬品に関する幅広い知識が求められます。

年収は450万円程度で、600〜800万円程度で求人が行われる場合もあります。

メディカル営業のやりがいや向いている人

メディカル営業には、どのようなやりがいがあるのでしょうか。また、メディカル営業に向いている人の特徴も見ていきましょう。

メディカル営業のやりがい

メディカル営業は、社会貢献度の高い仕事です。病気やケガで困っている人を医療機器や医薬品の提供でサポートするだけでなく、医療現場の最先端で働く医師や薬剤師を直接手助けできるのが魅力といえるでしょう。

新しい技術が採用された医療機器の誕生や、安価なジェネリック薬品の普及など、医療の世界は常に進化しています。それを医療の現場と結び付けるのが、メディカル営業の仕事になります。

自分の仕事が誰かの役に立っていることを実感できるのは、メディカル営業ならではのやりがいです。

メディカル営業に向いている人の特徴

メディカル営業の仕事は、何よりも困っている人の役に立ちたいと思う人が向いています。新しい知識を吸収する努力を惜しまず、それを分かりやすく人に伝える工夫ができる人は、メディカル営業として活躍できるでしょう。

また、メディカル営業は個人が持つ能力によって成果が大きく変わります。スキルや経験によって収入にもかなりの幅があることから、「頑張った分だけ評価されたい」と思う人にもおすすめの職業です。営業経験があり、次のステップとして専門性を高めたいと考えている人にも向いています。

メディカル営業に必要なスキルや資格

ここでは、メディカル営業に必要なスキルや資格を解説します。メディカル営業になる上で国家資格の取得などは必要なく、もともと持っている知識の量よりも、コミュニケーション力などのソフトスキルや、積極的に新しい知識を吸収しようとする姿勢が重要です。

メディカル営業に必要なスキル

・情報収集力

医療業界では、日々進められている研究の成果として、常に新しい技術や医薬品が出てきます。医療のプロである医師や薬剤師に情報提供する立場のメディカル営業は、専門資格を持ったプロ以上に医療業界への深い理解が必要です。

常に最新の情報を収集し、医師や薬剤師に頼られるような存在になれば、メディカル営業として大いに活躍できるでしょう。スキルアップは、キャリア構築を目指す上でも重要な意味を持ちます。

・高いコミュニケーション力

メディカル営業は、医師や薬剤師といった医療関係者のニーズをくみとりながら、信頼関係を構築することが欠かせません。一度販売したら終わりという営業スタイルとは大きく異なるため、丁寧に「人と人」の関係性を構築することが大切です。

また、医療機器や医薬品などの専門的な話を分かりやすく説明するスキルも求められます。ロジカルなコミュニケーション能力を磨くための努力は必須といえるでしょう。

・ヒアリング力

医療機関に勤務する顧客が抱えている悩みは多種多様です。医療機器や医薬品に留まらず、「人材が集まらない」「資金繰りに困っている」など、経営に直結する悩みを打ち明けられることがあるかもしれません。

営業という第三者の立場ではなく、顧客と同じ目線で課題解決を行うためには、高いヒアリング能力が必要です。対話によって相手の悩みを深掘りして自社に持ち帰り、上司や他の営業パーソンと相談して最適な解決策を提示できるようにすることが求められます。

メディカル営業に必要な資格

メディカル営業に必須の資格はありませんが、営業に出る機会が多いため、普通自動車運転免許を取得しておくとよいでしょう。

医療機器や医薬品に関する知識を持つ薬学部など、医療系学部の出身者は重宝される傾向にあります。

キャリアアップには、MR認定試験、MS認定資格試験、MDIC(医療機器情報コミュニケータ)認定制度などが役立つでしょう。ある程度、メディカル営業としての経験を積んだのちに資格取得の検討をおすすめします。資格は、その人が持つ能力を客観的に証明できることから、転職の際にも有利に働く可能性が高いです。

まとめ

メディカル営業の仕事内容や年収、やりがいなどを解説しました。

メディカル営業は、医療機器営業・MR(医薬情報担当者)・MS(医薬品卸販売担当者)に大きく分類でき、MRは商品の販売を行わないのが特徴です。

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「tenichi」メディカル営業