
中途採用の面接後は、採用担当者にお礼状を送ると丁寧な印象を与えられます。また、お礼状の代わりにメールでお礼を送るのも有効です。今回は、面接のお礼状をメールで送る際の書き方や注意点をご紹介します。
お礼状とは?メールで送ってもいい?
まずはお礼状の概要について見ていきましょう。基本的なマナーは一般的にメールを送る際のものとそれほど変わらないため、特に仕事でメールを送る機会が多い方はスムーズに書けるかと思います。
お礼状とは?
お礼状とは、面接や会社説明会などの機会を設けてくれた採用担当者に対して感謝の気持ちを表す手紙のことを指します。採用担当者は、忙しい中で時間をとって面接や会社説明会を開いてくれています。また、面接を受けて何か感想を持ったり、あらためて入社したいという気持ちが強くなったりすることもあるかもしれません。お礼状には、採用担当者に対する感謝の気持ちと、応募先への想いを綴ります。
お礼状はメールで送ってもいい?
一般的にお礼状は、手紙やはがきで出すことがよいとされ、そのほうが相手にも丁寧な印象を与えることができます。しかし、郵送だとお礼状が先方に届くのが遅くなる場合も想定されます。また、応募先企業が複数ある場合、お礼状を書いて郵送するだけでも大きな手間となってしまいます。
加えて今はペーパーレス化が進み、メールなどでの連絡が当たり前となっている時代。面接の日程調整などは、採用担当者とメールでやりとりするのが一般的です。
そのため、お礼状をメールで送ることは何ら問題ありません。お礼状を手紙やはがきで送らなかったからといって失礼だと思われたり不採用になってしまったりすることも考えづらいです。メールであっても、自分の言葉で真摯に気持ちを綴れば、しっかりと伝わるはずです。
なお、手紙やはがきでお礼状を出す際のポイントについては、こちらの記事(「お礼状 書き方」にリンク)でも詳しくご説明しています。
面接のお礼状メールの書き方

それでは、ここからは面接のお礼状をメールで書く際の書き方をご紹介します。以下のような項目を順番に書いていけば、丁寧なメールのお礼状が作成できます。
タイトル
まずはメールのタイトルを記載します。「中途採用面接のお礼【●●(氏名)】」というように、ひと目で分かるような、シンプルなタイトルを記載しましょう。また、誰からのメールなのかが分かるように、自分の氏名を記載すると親切です。
会社名・部署名・担当者名
いきなり本文を書き始めるのではなく、冒頭に応募先の会社名と部署名、採用担当者の氏名を記載しましょう。会社によっては一つのメールアドレスを複数の人が使用しているケースもあり、その場合だと宛先を記載しないと誰宛のメールかが分かりません。
「●●株式会社 人事部採用ご担当 ●●様」というように、会社名と部署名、採用担当者の氏名を正確に記載します。略称や通称はNGです。
あいさつ
メールの場合は本文の前に「いつもお世話になっております」というように簡単なあいさつを記すのがマナーです。また、「昨日●時より面接の機会をいただきました●●と申します」というように、あらためて自分の名前を記載します。
本文
いよいよ本文です。「先日はお忙しい中、面接の機会をいただきまして、誠にありがとうございました」というように、面接の機会を設けてもらったことに対する感謝の念を記載します。
感謝の言葉だけではすぐに終わってしまうので、「面接で●●様のお話をお伺いし、●●と感じました」というように面接の感想を述べたり、「あらためて貴社で働きたいという気持ちが強くなりました」というように応募先に入社したいという気持ちなどを盛り込んだりすると、お礼状に厚みが増し、採用担当者の心がより動くようになります。
結びのあいさつ
本文が終わったら結びのあいさつです。「末筆ながら貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」「今後ともよろしくお願い申し上げます」というように記載します。
署名
メールの最下部に署名を記載することで、誰からのメールなのかが分かります。署名には氏名と郵便番号、住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を記載しましょう。すでに署名を作成している場合は、それを使用すれば問題ありません。
メールでお礼状を出すときの注意点

メールで面接のお礼状を送ることで、より相手に好印象を与えることができます。手紙やはがきよりも早くて手間もかかりません。しかし、マナーを守らないとかえって迷惑になったり失礼だという印象を与えてしまったりする可能性もあります。
ここからは、メールでお礼状を送る際の注意点についてご説明します。
なるべく早めに出す
面接に限らずお礼はなるべく早めにするのがマナーです。例えば、面接の1ヶ月後にお礼状を出した場合、相手が「何に対してのお礼なんだろう」「なぜいまさら」と困惑するかもしれません。また「忘れていたんじゃないのか」と思われて印象が悪くなる可能性もあります。
メールの場合は当日、遅くても翌日までにはお礼を送るようにしましょう。
応募先の営業時間内に送信する
お礼状をメールで送る際には、応募先の営業時間内に送信しましょう。例えば、就業時間後にメールを送ると、採用担当者が残業して対応することになる可能性があります。また、メールを携帯電話やスマートフォンへ転送されるように設定している人も少なくありません。深夜や早朝にメールを送ることで、迷惑をかけてしまう可能性もあります。
メールは、24時間365日相手に用件を伝えられる便利なツールですが、それ故にマナーはしっかりと守りましょう。
採用担当者宛に出す
お礼状は、面接の機会を設けてくれた採用担当者に送るのがベターです。役員面接の場合や面接者が複数いる場合は代表して窓口となっている採用担当者宛に送るか、名刺交換をしたり話が盛り上がったりした場合は、直接面接者に送っても問題ありません。
前述のとおり一つのメールアドレスを複数人で使っている会社の場合は要注意です。宛先がないと採用担当者にお礼状を読んでもらえなかったり、応募先の社内が混乱したりする可能性もあります。必ずメールの冒頭に宛先を明記しましょう。
誤字脱字をしない
誤字脱字があると「ミスが多い」「仕事が雑」という印象を与えてしまいます。特に会社名や相手の氏名、商品名などを間違えるのは大変失礼にあたります。会社名や人名はホームページや名刺などを確認しながら記載し、書き終わった後とメールを送る前に本文を読み直して誤字脱字がないかをチェックしましょう。
定型文のコピペはNG
ネットを見ていると面接のお礼状の例文が載っているサイトが多数あります。当サイトでも別記事で例文を掲載しています。これらを参考にするのは問題ありませんが、そのままコピーするのはNGです。
定型文をまるまるコピーした文章は味気なく、手を抜いているという印象を与えかねません。できる限り自分の言葉でお礼状を書きましょう。
まとめ
面接を受けた際にはお礼状を送ることで、面接の機会を設けてもらったことに対する感謝の気持ちや応募先への想いを伝えることができ、採用担当者の心象がアップするかもしれません。メールであれば手間もかからず、すぐに送ることができます。
お礼状は必ず送らなければならないというものではありません。しかし、採用担当者は時間を割いて面接に対応してくれたのですから、なるべく送るようにしたいものです。
当サイトでは他にもお礼状の書き方やマナーについて、さまざまなコンテンツを発信しています。基本的なお礼状のマナーや書き方を知りたい方は、こちらの記事「面接後のお礼状は必要?どんなことを書けばいい?」が、例文を見ながら書きたい方はこちらの記事「採用担当者の印象をアップさせる面接のお礼状!シチュエーション別の例文をご紹介」)が参考になります。
ぜひ、これらの記事も併せて読んで、気持ちが伝わる・採用担当者の心が動くようなお礼状を送りましょう。