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学び直しだけじゃ不十分!?今注目されているアンラーニングとは?

目まぐるしくテクノロジーが進化し、価値観が大きく変容する昨今では、これまでの常識ややり方が通用しなくなってきています。そうした社会にも順応し、生き抜いていくための有効な手段として「アンラーニング」が挙げられます。この記事ではアンラーニングの意味やメリット、方法についてご紹介します。

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アンラーニングとは?他の用語との違い

まずはアンラーニングとはどのようなものなのか、その概念や他の用語との違いについて見ていきましょう。

アンラーニングの意味

アンラーニング(unlearning)とは「学習棄却」という意味があります。これまで身につけてきた知識やスキル、常識や価値観を見直しながら、現状に合ったものを取捨選択する、新しいものを取り入れるという学習法です。「学びほぐし」ともいわれています。時代遅れになった服や体型に合わなくなった服を捨てて、その代わりに新しい服を買うようなイメージです。

アンラーニングとリカレント教育・リスキリングの違い

社会人が学び直す手段として、アンラーニングの他にも「リカレント教育」や「リスキリング」というものがあります。リカレント教育は社会人が大学や大学院、専門学校などの教育機関に入って学ぶこと、リスキリングは働きながら独学や研修、セミナーなどに参加して学ぶことです。

リカレント教育もリスキリングも、これまで身につけた知識やスキル、常識や価値観にプラスして新しいことを学ぶのが前提となっています。

一方で、アンラーニングは前述のとおり既存の知識やスキル、常識や価値観を見直すところから始めます。まずは「この方法は正しいのだろうか」「他に良い方法はないのだろうか」と考えたうえで、本当に必要と思われる新しい知識やスキルを学び直すのです。

リカレント教育についてはこちらの記事で、リスキリングについてはこちらの記事でより詳しくご紹介しています。

もちろん、リカレント教育もリスキリングも、「自分や会社にとって何が必要か」を考え、新しいことを学ぶというフローがあるかと思いますが、アンラーニングはより深掘りをして考えていきます。

交差点の風景

アンラーニングが注目されている背景とは?

今まで身につけた常識を取捨選択したうえで新しい知識やスキルを身につけるアンラーニング。今注目されている理由や、個人がアンラーニングを行うメリットについて考えてみましょう。

アンラーニングの意義

今、時代は大きく変化しています。ネットが発達し、誰もがスマートフォンやパソコンなどのデバイスを持つようになり、国内外の情報がリアルタイムで入ってくるようになりました。グローバル化が進み、国や企業は海外市場での競争も余儀なくされ、国際的な基準や価値観にも順応していかなければなりません。加えて近年では、新型コロナ禍によって私たちの生活様式は大きく変化しました。

人々の価値観や行動も目まぐるしく変化し、これまでの常識が通用しなくなりつつあります。企業は新しいアイディア・独自の戦略がないと生き残れない時代になってきているのです。新しい技術やそれを活用した製品・サービスも数多く登場しており、学んだ知識やスキルもすぐに陳腐化してしまいます。

こうした社会情勢下でも生き残る手段としてアンラーニングが注目されており、成長戦略の一環として取り組んでいる企業が増えてきているのです。

個人がアンラーニングするメリット

アンラーニングを行うことで、さまざまなメリットを得ることができます。人はどうしても同じ環境下にいると考え方が凝り固まったり新しいことを学ばなくなったりしてしまうものです。アンラーニングで今のやり方、自分が持っている常識を見直すことで、新しい知識やスキル、価値観を得る、あるいは自分が成長するきっかけとなります。

これまでの常識を一旦捨てて物事をゼロベースで捉えることで、斬新なアイディアやこれまで見つけられなかった課題解決の緒が見つかる可能性も高まります。新しい知識やスキル、価値観、アイディアによって、会社の業績の向上や業務効率の改善に貢献できれば、人材としての価値も高くなるはずです。

また、保守的な考え方の人が多い中で、アンラーニングによって時流に合わせたスキルや知識、価値観を身につけた人材は非常に希少価値が高いでしょう。将来転職する際にも、非常に有利に働く可能性があります。

デスク上での会議風景

 

アンラーニングはどのように行えばいい?

ここからはアンラーニングの流れや注意点についてご紹介します。ぜひ以下のことを参考にしながら取り組んでみましょう。

アンラーニングの進め方

アンラーニングには主に「自己評価」「選択」「改革」という3つのフェーズがあります。これらを段階的に行なっていくことで、時代に合った知識やスキル、価値観を身につけることができるようになります。

自己評価

まずは自分自身や職場の今のやり方や考え方を見直します。例えば、これまで顧客を訪問する飛び込み営業を行い、紙のチラシを配っているといった営業活動をしているとしたら、これが本当に正しい方法なのか、他にもっと成果を上げられる方法がないかを考えます。

選択

次に自己評価と他者を照らし合わせて、今までのやり方や考え方が合っているかどうかを検証します。自分はうまくいっていなかったとしても他の人がうまくいっているのであれば、その方法は正しいものである可能性が高く、従来の常識をベースに知識やスキルアップを目指していけば問題ありません。

例えば、競合他社でWebマーケティングを取り入れていて、自社よりも成果を上げているのであれば、飛び込み営業やチラシの配布よりもWebマーケティングを取り入れた方が成果は上がるかもしれません。このように仮説を立てながら、他のやり方や考え方を模索していきます。

改革

上記のように選択を行なったら、いよいよ新しい知識やスキル、価値観を身につける、新しい取り組みを実践するフェーズです。Webマーケティングについて勉強してみる、飛び込み営業やチラシの配布の頻度を下げてホームページやSNSでの情報発信を強化するなど、行動を起こします。

アンラーニングの注意点

アンラーニングを行う際にはいくつか注意すべき点もあります。以下のようなことを念頭に置いておきましょう

常識をすべて捨てることではない

アンラーニングは必ずしもこれまでの常識をすべて捨てることではありません。一見無駄なように思える慣習や考え方が重要な場合もあります。物事は何らかの理由があって継続されるものです。改革意識が先走って身につけるべき常識、良い文化まで切り捨ててしまわないようにしないようにしましょう。

すぐに結果を期待しない

アンラーニングを行なったとしてもすぐに結果が出るとは限りません。例えば、Webマーケティングに力を入れ、ホームページでの情報発信を強化したとしても、検索結果画面の上位に表示されるまでには数ヶ月~数年の時間がかかります。ある程度の結果が出るまで取り組み続けることが重要です。

新しい知識やスキル、価値観を徐々に受け入れる

これまで身につけてきたものを捨てて新しい知識やスキル、価値観を受け入れるのに抵抗を感じることもあるかもしれません。いきなりすべてを変えるのではなく、徐々に受け入れていくことが大切です。

可能であれば他の人を巻き込む

自分一人だけが変わったとしても、なかなか職場全体に改革をもたらすことはできません。例えば、Webマーケティングに力を入れようにも、一人でホームページの作成や運用、SNSでの情報発信を行うのは大変です。可能な限り、他の人を巻き込んで取り組んでみましょう。

やはり、やり方や考え方を変えること、新しいことを取り入れることに抵抗を感じるメンバーも出てくるかと思います。複数人で取り組むのであれば、より一層徐々に受け入れるという姿勢が大切になってきます。

まとめ

デジタル化や技術革新、グローバル化、あるいは新型コロナ禍によって人々の価値観やライフスタイル、働き方が大きく変化して、これまでのやり方が通用しなくなりつつあります。とりわけ日本においては他国と比較して経済的な成長が鈍化していて、斬新なアイディアを持った人材が必要とされています。

これまでの常識を見直して取捨選択し、新しい知識やスキル、考え方や価値観を取り入れれば、ご自分の人材価値が飛躍的に高まるはずです。ぜひ、「学びほぐし」の機会を設けてみてはいかがでしょうか。