01. 毎日が違う景色。重機回送という仕事とは?

Oさん

――あまり聞き馴染みのない「重機回送」ですが、どういったお仕事なのでしょうか?

Oさん: ざっくり言うと、「建設用の重機をトラックに載せて、現場へ運ぶ仕事」です。 ショベルカー(バックホー)、タイヤショベル、高所作業車、フォークリフトなど、建設現場で使うあらゆる重機を扱っています。 レンタル会社の営業所で機械を積み込み、工事現場へ届ける。その後、使い終わった機械を現場から引き上げて返却する。これが業務の一連の流れです。

Oさん

――ただ運転するだけでなく、重機の操作も必要なんですね。

Oさん: そうです。自分で重機を運転してトラックの荷台に載せます。自走できないものは、手積みやウインチで引っ張り上げたりもしますね。 「力仕事」もありますが「機械操作」がメインなので、女性の私でもなんとかできています。

Oさん

――1日の仕事の流れはどのような感じですか?

Oさん: 現場によって時間はバラバラですが、例えばこんな感じです。

Oさん

――15時に終わることもあるんですね!

Oさん: 現場の朝は早いので、その分早く終わる事もありますね。定時は8時から16時ですが、現場によって結構変動はあります。 ルート配送のように毎日同じ道を往復するのではなく、毎日違う現場へ行き、違う景色が見られるのがこの仕事の楽しいところです。終わった後は明るいうちから洗車をしたり、自分の時間を有効に使えています。

02. きっかけは「紫色のトラック」。カッコいいから始まったお仕事

Oさん

――なぜ未経験からこの仕事を選ばれたのですか?

Oさん: 前職は、新車にカーナビなどのオプション品を取り付ける仕事をしていました。 でも、新車相手なので少しでも傷をつけたら弁償になりますし、部品を一つ紛失しただけで大問題になる。かなり神経を使う仕事のわりに、給料が見合わないなと感じていて。「もっと稼げる仕事がいいな」と転職を考え始めました。

Oさん

――そこで出会ったのが、現在の会社(いずみ重機)だったんですね。

Oさん: はい。ネットで求人を探していた時、「紫色のトラック」の画像が目に留まったんです。「色がかっこいいな、かわいらしいな」と思ったのが最初のきっかけです(笑)。 当時はトラックドライバーになりたいという強い熱意があったわけではなかったです。「未経験OK」と書いてあったし、給料も前職より良い。車や運転は好きだし、たまに見かける女性のトラックドライバーかっこいいと思ってたし、「私にやれるか分からないけど、とりあえずやってみよう」という好奇心だけで飛び込みました。

03. 「普通免許しか持っていない」からのスタート。未経験の私が業務に慣れるまで

Oさん

――入社時は普通免許しかお持ちでなかったとのことですが、最初はどのような業務になるのでしょうか

Oさん: 当然、最初は免許がないのでトラックも運転できませんし、重機も何ひとつ扱えません。 なので最初の3ヶ月くらいは先輩のトラックの助手席に乗る「横乗り」からスタートしました。先輩と一緒に現場を回りながら、現場への入り方、機械の積み方、固定の仕方など、仕事の一連の流れをじっくり見て覚える期間。免許取得後からは、実際に運転しながら、先輩に横乗りしてもらいどんどん実践を重ねていきました。

Oさん

――未経験でそこまで一気に覚えるのは、不安もあったのでは?

Oさん: 正直、最初は苦労しかありませんでした(笑)。 建設機械なんて触ったこともないですし、トラックの車幅感覚も分からない。「本当に積めるかな」「ぶつけたりしないかな」「落ちないかな」と、不安でだらけでした。 でも、横乗りの期間に先輩が「雨の日は機械も滑るよ」とか「この機械はこう積むんだよ」「これはこうやって固縛するんだよ」など、細かいコツまで優しく教えてくれたおかげで、なんとか乗り越えられました。

Oさん

――その期間に、資格も取っていったのですか?

Oさん: はい、横乗りで業務を覚えながら、同時並行で資格取得の勉強を進めました。大型特殊、フォークリフト、高所作業車、車両系建設機械、そして中型、大型、けん引免許……。入社時は普通免許しか持っていなかった私が、今ではこれだけの資格を、働きながら一気に取得しました。自分でも驚きです(笑)  資格取得にかかる費用は全て会社負担です。

Oさん

――お仕事をする上で、大切にしていることは何でしょうか?

Oさん: 間違いなく「安全第一」ですね。 重い機械を運ぶので、変に焦ったり「これでいいや」と妥協したりすると、取り返しの付かない大きな事故につながる事もあります。だからこそ、「安全確認には手抜きをしない」「無理はしない」というのは徹底しています。

04. 「今の仕事は天職」。インフラを支える誇り

Oさん

――色々経験を経て、今はどのようなお気持ちですか?

Oさん: 大げさかもしれませんが、「今の仕事が天職かな」と思っています。 運転も好きですし、自分のペースでステップアップしながら仕事ができるのが合っているんでしょうね。最初は不安だった機械操作も、今ではそれなりにスムーズにできるようになりましたし、念願だったトレーラーにも乗せてもらい、まだまだこれからが正念場です。不安も計り知れませんが、自分がどこまで壁を乗り越えられるのか楽しみです。

Oさん

――この仕事ならではの「価値」を感じる瞬間はありますか?

Oさん: 私たちは、建物を建てるために必要な機械を運んでいます。つまり、社会のインフラを根底で支えている仕事なんですよね。 何もない更地だった場所に何度も機械を運んで、そこに大きなビルが建ったのを見た時は「自分の仕事がここに関わっているんだ」と感動します。
また、機械の積み降ろしや現場での判断は、ロボットには難しい繊細な作業です。「AIに奪われない、今後も人の手を必要とする、なくならない仕事」として、手に職をつけられた安心感もあります。

Oさん

――実際に働いてみて、どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?

Oさん: やっぱり「丁寧な人」ですね。 重い機械を扱うので、変に焦ったり「これでいいや」と妥協したりするのが一番怖いです。スピードよりも、一つひとつの確認を怠らない慎重さが求められます。
あとは、コミュニケーションも大事だと思います。分からないことがあれば、先輩と電話で連絡を取り合ったりします。向上心を持って、明るく素直に動ける人は特に、未経験でも必ず成長できると思います。

Oさん

――最後に、この仕事に興味を持っている方へメッセージをお願いします。

Oさん: この業界はまだまだ人手が足りていません。だからこそ、未経験の方にとっては大きなチャンスがある場所です。
「重機回送」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、やる気さえあれば会社も先輩たちも全力でサポートしてくれます。免許がなくても、知識がなくても大丈夫です。 毎日違う刺激が欲しい人、一生モノの技術を身につけたい人。まずは「トラックがかっこいい」という単純な動機でもいいので、ぜひ飛び込んできてほしいですね。